2005.10.17

キャンプにまつわるエトセトラー6-

夕闇がせまっても、一同はまったく帰ってこず、かまやつと僕は、肉と野菜を切り、串に刺す作業をはじめた。

昼食、朝食、当番の僕は、夜は飲み物でも飲んでいれば食事ができあがるはずだったのに・・・・・

肉と野菜は火の通り方が違うので、同じ種類のものを刺し、野菜にはオリーブオイルを塗った。

日が完全にくれかかる寸前に、一同があらわれた。

「いや~楽しかった!!」

そんな言葉に僕とかまやつ、それにユリちゃんは沈黙で答えた。

「風呂いくけど誰かくるか?」

一緒にやってきた隊長が言った。

「私とユリちゃんがいきます。後の人は食事の準備があるからいけませんね。円さんはどうします?」

この暗闇のなかでは、何がどこにあるのかわからなくなるに決まっている。

僕は残る事にした。

「下準備はちゃんとやっておいたんだから、私たちが戻ってきたら、ちゃんとご飯を食べられるようにしといて下さいよっ!!」

暗くなった上に雨も降り出し、グリルの上にタープをはったりして、苦戦する大杉、小田のコンビを横目でみながら、僕とケンチ、シュガケンはビールを飲みまったりとしていた。

しかし、このままでいくと何時に食事にありつけるかわからないのに気づくと、赤ワインの栓を抜いて呼吸をさせてから、ナイフでフランスパンを一口サイズに切り分ける作業をはじめた。

チーズフォンデュに使う為だ。

大杉君、小田君、ケンチの彼女はグリルで肉や野菜を焼いている。

「いや~キテるな円さんは」

シュガケンがニヤニヤ笑いながら言った

「何がですか?」

「いや、別に。」

「いいんですか?そんな不機嫌そうな顔してると疑惑が拡がりますよ?」

今度はケンチ。

「何が?」

「別に。」

僕等はフランスパンを切った

「でも、彼女が生理中で海に入れないのに、自分が遊んじゃうっていうのはどうですかね?」

ケンチが誰にいうともない感じで言った。

「しかも、悪魔と彼女を二人っきりに・・・」

シュガケンがそれに続いた。

「あのね~。二人して何がいいたいんですかっ?」

「いや、別に。ただオレは彼女が一緒なんで、変な疑惑はかけられないなあ~と思ってるだけですよ。」

「私も今回は嫌疑はかけられそうにないなあ~。幸いにも」

「そりゃね、ケンチが疑惑の対象にならないのは当然ですけど、シュガケンさんが疑惑の対象にならないのは、車でずっと寝てたからでしょ?こっちは小田君も寝そうだし、ずっと起きてたから眠くてしょうがなかったんですよ。」

「まあ、それも大人の作戦てヤツだから。余計な嫌疑をかけられない為の」

「気をつけたほうがいいですよ。大杉君、一人だけ、水上スキーでたてなかったから。」

「オレと違って彼女と離ればなれだから、気になって立てなかったのかも」

「よりによって留守番相手が悪魔だし。」

ケケケケケと二人が笑った。

「何、三人でこそこそ話しながら笑ってるんですか?」

かまやつとユリちゃんが戻ってきた。

「別に。」

シュガケンとケンチが言った。

「お風呂っていうより温泉でした。誰もいなくて貸し切りで。あ、白ワインとお酒買ってきましたから」

フォンデュ作りをかまやつと大杉君にまかせ、僕とケンチは肉を炭焼きしているグリルに行くことにした。

正直夏場のバーベキューのグリル係くらいイヤな事はない。

暑くて汗が出るし、しかも今日は雨降りだ。

文句を言いながらも総て焼き終え、食事をはじめたのが8時だった。

かまやつの隣にシュガケンがすわったので、僕はかまやつの隣からひとつ離れた席についた。

「かまやつの隣にすわればいいじゃないですか」

ケンチが言うのを無視していると大杉君が「すいませんけど、隣にうつってもらえませんか?チーズフォンデュつくるのに邪魔なんで」

僕は渋々かまやつの隣にうつった。

ケンチがイシシシと言う感じで笑った。

そうか。

そういう楽しみかたをしたいのか。

でもいつまで笑っていられるかな?魔人よ!!

カノジョさんを連れてきたことで、大杉君の疑惑を解いたつもりだろうが、私とかまやつの前に、カノジョさんなんかを連れてきて、後悔しないですむといいけどなっ(>_<)!!

まあ、カノジョさんの前で人間の振りをしてなければ大丈夫だろうけど。

チーズフォンデュも予想以上においしく、バーベキューにした肉や野菜も最高だった。

かたづけるのが面倒という理由で紙皿にしたのだが、紙皿で食べるのがもったいないくらいだった。

食事が終わり、パーコレーターで沸かしたコーヒーを飲み、隊長のお座敷コンテナを見学にいき、冷房の効いたコンテナのなかで酔いをさまして僕等はまたタープに戻ってきた。大杉君が夕食をはじめる前に仕込んだチーズや卵の薫製ができており、僕等はそれをつまみにしてまた飲み始めた。

12時を過ぎても、うだうだと飲み会はつづき、完全に酔いがまわった小田君とユリちゃんが「もう寝ます」というとそれぞれのテントに入った。

小田君のあのよいっぷりだと、テントの中はあっという間に酒臭さと男臭さが充満して、男二人で寝ることは不可能だ。

この時点で僕はタープの中にリクライニングチェアを引っ張り込んで眠ることにきめた。

適度に酔いがまわって、気持ちよさそうな顔をしているケンチの顔を見ながら、かまやつがケンチの彼女に話しかけた。

「で、カノジョさんとケンチさんはどこで知り合ったんですか?」

それはありがちな振りだったが、もちろん毒が仕込まれていた。

「学生時代です。ケリーがバンドでドラムやっていて・・・」

「ちょっとまって!!ケンチが学生時代バンドやってたのは知っているけど、今、ケンチの事をなんと呼びました?」

「え?ケリーって・・・・」

「ケリー?」
「ケリー?」

僕とかまやつが同時に言った。

「ケリーかよ・・・・」

シュガケンが一歩おくれて、心底あざ笑うように言った。

「ケリーって呼ばれてたんだ」

僕はケンチの顔を見て言った。

「まあ、バンドですから。普通っしょ?」

「ケリーかあ・・・・」

僕がつぶやくと、横からかまやつが、バカにするように言った。

「ケリー!!」

酔いでくもったケンチの瞳に、光がともった。

「ハハハハハ」

ケンチが瞳のなかに一瞬ともった光をかき消すようにして、よっぱらい特有のだらしない笑いかたをした。

「で、ケリーは学生の頃から電柱に昇ったりしてたんですか?」

かまやつが、ケンチの彼女に聞いた。

「え?酔いつぶれることはあったけど、そんな事はしませんよお~」

彼女が笑いながら言った。

「うそ!!じゃあ、絶叫しながら車道を走ったり、周囲の人をかたっぱしからジャイアントスイングしたりするのは?」

僕は真剣な顔で彼女に聞いた。魔人は若き頃から魔人だと思っていたがそうではなかったらしい。この情報は魔人誕生にかかわる貴重な情報だ。

「え?なんですか?そんなこといつもしてるんですか?」

僕とかまやつは顔を見合わせた。

「ケリーは学生の頃、そんなことはしてなかったんですか?」

かまやつが彼女の顔を見て聞く。

「ハハハハハハハハハ」

ケンチが今度はでかい声で笑った。だが瞳には魔人の光が宿ったままだ。

「してませんけど・・・・」

「酔いつぶれてトイレに2時間閉じこもったりは?」

「それは時々」

「なるほど」

「あの~。聞いてもいいですか?」

彼女さんは急に不安になったようだった。

「どうぞ」

「この人、酔っぱらって車道を叫んで走ったり、電柱昇ったりするんですか?」

「え~。知らなかったんですかあ~っ?ケンチさんも彼女の前だと気取るんですね~。魔人なのに」

かまやつが心底面白そうな顔をして言った

「え?魔人?」

「そう。ケリーさんは私たちのなかでは魔人とよばれているんですよお~」

「ウハハハハハハハハ」

ケンチが今度は不自然なまでにでかい声で笑った。

だが、その瞳は、まったく笑っていなかった。

やばい・・・・・

激しくやばい気がする・・・・・・

彼女がケンチの顔を見た。

ケンチは視線を合わせなかった。

「あ、私ちょっとトイレいってきます」

ケンチの彼女がトイレに行った。トイレはここからは五分くらいで、まあ15分くらいは戻って
こない。

なんか激しくやばい気がする・・・・・

ケンチはうつむいてすわったままになった。

よせばいいのに、かまやつが「ケリー!!ねちゃったの?」と声をかけた。

かまやつが言ったにもかかわらず、むくりと顔をあげたケンチの視線はかまやつではなく、僕に据えられていた。

「円さん。」

「はあ。」

「キスしましょうよ。」

「え?」

「キスしましょう。」

「・・・・・・・・・」

「キャア~!!ケンチさんと円さんがキス~?」

かまやつがわざとらしく驚いた声をあげた。

「ちょ、ちょっとまってよ。なんで男同士でやらなきゃならないの?かまやつとすればいいじゃん」

その瞬間、僕は斜め横から刺すような視線を感じた。

ジェラシー王と化した大杉君が僕を睨んでいた。

ケンチが椅子から立ち上がった。

隊長のとこから帰った時に席替えをしたので、ケンチ彼女がいない今、僕とケンチの間はカノジョさんが座っていた椅子だけだ。

「ちょ、ちょっとまってよ。冗談でしょ?」

「冗談じゃないですよ。じゃあ、選んで下さい。今ここでキスするのと、このタープをたおされるのとどっちがいいのか?」

ひえっ!!

タープはでかすぎて、倒されたら一人では立て直せない。

すでに全員がテントに戻るタイミングを計っている今、タープが倒されても誰も立て直しを手伝ってはくれないだろう。

ということは、ごろ寝?

小降りとはいえ、雨が降っているのに?

僕はケンチの顔を見た。

本気だ。

少なくとも、電柱によじ登り、車道を絶叫して駆け回るこの男にしてみれば、タープを一瞬で倒すことなど、なんともないだろう。

僕は間違いなく、雨に濡れながら野宿するか、酒臭いテントで眠るかしかなくなる。

そのうえ、明日の朝食は、タープを立て直すところからやらなければならない。

ということは・・・・・

「どうするんですか?円さん。」

かまやつが目をキラキラさせながら僕の顔を見た。

「タープ倒れても立て直すのは手伝えませんよ。もう1時過ぎだし。」

「さてと。私ももそろそろ寝ないとな。」

シュガケンも薄笑いを浮かべながら言った。

大杉君には手伝ってもらえる可能性は0と考えないとならない状況だし。

僕は立ち上がった。

「じゃあ、いいよっ!!キスしてやるよっ!!」

キスと言ったって、舌と舌が絡み合うディープなヤツでなければ手をつなぐのとさしてかわらんし。

何よりも小雨がけぶるなか、宿無しになったり、酒と男の体臭でムッとくるようなテントで寝るハメになるよりはましってヤツだ(そうなのか?)

ケンチはうすら笑いをうかべると近づいてきた。

ケンチの方が、僕より5センチほど身長が高い。

僕は間違っても舌を入れられないように歯をきっちりと閉じた。

ケンチが僕の肩に手をかけ、僕等の目と目があうと、急に笑顔になった。

「な~んだ。冗談だったのか」

そう思って、安堵した瞬間

ぶちゅう~っ

魔人の唇は、意外にも柔らかであり・・・・・

よくもやってくれたな・・・・・

コノウラミ・・・・・

コノウラミハラサデオクベキカ・・・・・・・・

(-_-)(-_-)(-_-)(-_-)(-_-)

ケンチの彼女が帰ってきたとき、タープの中は異様な興奮につつまれていた。

「どうしたんですか?みんななんか凄い元気になって」

異様な雰囲気に気づいた彼女が、そういいながら皆の顔を見回した。

ケンチはそっくりかえり、シュガケンはニヤニヤした笑いをうかべ、大杉君まで楽しそうにしている。

当然かまやつは、一番楽しそうにしていた。

僕は一人でうつむいていた。

そう、ここは一人うつむいていなければならないシーンなのだ

コノウラミハラサデオクベキカ・・・・・・

「ケンチさんがしちゃったんです」

かまやつが答えた。

「しちゃったって?何を?」

彼女がケンチの顔を見た。

ケンチは斜め上を見て、彼女とは視線を合わせない。

「キスです」

かまやつが言った。

「え?キス?誰とですか?」

彼女がかまやつに詰め寄った。

かまやつは何も答えず、目をキラキラさせながら、僕の事を指さした。

「ええっ?」

彼女さんは僕をみた。

僕はうつむいたまま言った。

「されちゃいました・・・・タープを倒されるのと、俺とキスするのとえらべっていわれて・・・いくらなんでもこの雨のなか、宿無しはイヤだったんで。てっきり冗談だと思ったら本当に・・・」

「・・・・・・・」

「カノジョさんには悪いと思ったんですが、ケリーが強引に・・・・」

「・・・・・・・」

タープの中に沈黙が満ちていった。

全員が誰とも視線を合わせない。

「本当にしたの?」

彼女がケンチに聞いた。

「した」

「・・・・・・」

うつむいた僕をかまやつが見た。

視線があったところで、僕はうつむいたままニヤリと笑った。

かまやつもかすかに笑うとケンチに言った。

「で、ケリー。円さんの唇の感想は?」

ケンチは笑いながら言った。

「男なのに柔らかかった」

「もう寝ます。」

彼女が席をたった。

ケンチがそのあとを追った。

大杉君が先にテントに戻った。

僕とかまやつ、シュガケンがタープに残った。

「今夜あの二人はどうなるんだろうなあ」

シュガケンが言った。

「逃げ場がないですからね。テントって」

僕は面白そうに言った。

「私が彼女さんの立場だったら背中むけて寝ます。他の人にキスした唇であたしにキスするなんて絶対お断り!!」

そういうとかまやつも席をたった。

シュガケンも席をたつと、ぼそりといった

「恐ろしい。まさに捨て身の一撃・・・・・」

僕はタープのなかにリクライニングチェアを入れ、蚊帳をすべて閉じると蚊取り線香をつけてフリースの毛布をかけて眠りについた。

湿った砂の匂いが心地よく、眠りに落ちる前に波の音がかすかに聞こえた。

(-_-)(-_-)(-_-)(-_-)(-_-)

それから1ヶ月。

かまやつから電話が来た。

「ケンチさん彼女と別れたそうですよ。」

「そりゃまたなんで?」

「さあ~。なんででしょうねえ?一緒に新宿での飲んだんですけど、私悪いことしちゃったかも」

「なんで?」

「カラオケにいこうって言うんで、カラオケで3時頃まで歌ってたら、母から電話で何やってるの!!といわれたんで、ケンチさんおいてタクシーで帰ってきちゃったんです」

「鬼!!大杉君にいってやろっと」

「いいですよ。カラオケにいる間も電話して説明しましたから」

「なんて?」

「失恋したケンチさんに付き合ってカラオケにいるって」

果たしてケンチは癒されたのだろうか?夜中の三時にカラオケボックスに一人で取り残されて。

(-_-)(-_-)(-_-)(-_-)(-_-)

シュガケンのコーヒーショップにいくと、シュガケンと共にユリちゃんがカウンターに入っていた。

「何やってんの?」

「お花屋さん潰れちゃったんです。で、しばらく古巣でアルバイトすることに。もう上がりなんですけど」

僕がスムージーを注文すると、ユリちゃんは控え室に入っていった。

5分後。制服を私服に着替えてユリちゃんが出てきた。

カウンターにいる僕の耳に口を寄せると小さな声で言った。

「円さん。私、アロエプレーにはまっちゃいました。今はローションで週一彼氏と楽しんでます。サンキュ!!」

ドアを出るときに振り向くと、僕に手を振って出て行った。

「いつの間に仲良くなってるんですか?」

シュガケンがユリちゃんの後ろ姿を見ながら言った。

「そんなんじゃないですよ。クラゲに刺された時のアロエ治療ありがとって話です。」

「なんでそれだけの事、耳元でささやく必要があるんですか。」

「シュガケンさんに気があるからわざとやってみたんじゃないですか?かまやつみたいに」

「そんな訳ないでしょう」

そういいながらもシュガケンはまんざらではない様子だった。

シュガケン。それはこの世でもっとも幸せなオスである。

The end.

Uploads on coming monday!!

see you (^_-)

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2005.10.10

キャンプにまつわるエトセトラー5-

そしてクラゲの傷みに苦しむユリちゃんに僕の医療行為が・・・・

「しょうがないですねえ・・・怪我した女の子ほっぽり出して遊びにいくなんて。」

かまやつが当然の事を言った。

しかし、それがシュガケンという生命体・・・

彼女がいたって、他の女にいくであろう男が、彼女でもない女の面倒を見るわけがない。

シュガケンは狩人である。

彼にとって、この世に存在するのは、狩れる獲物と狩れない獲物の二種類。

頭のてっぺんからつまさきまで狩人である彼にとって、狩れない獲物の為に金や体力やカロリーはもちろん、時間だって使うことは許されないのである。

そして狩った獲物も美味しいところだけ食べればあとは用済み。

エイリアンより美しくシンプルな生命体。

それがシュガケン!!

それはともかく・・・・・・

「でもそれだけ広範囲に刺されていると、それだけのアロエじゃ足りないですね。」

かまやつの意見にユリちゃんはうなずいた。

確かにそうだ。

あっ。そういえば調理キットのなかに、おろし金があったな・・・

「擦りおろそう。おろし金があるから。で、おろしたアロエを塗れば丁度いいよ。」

そういうと僕はユリちゃんからアロエを受け取り、セラミックのおろし金でそれを擦りおろしはじめた。

二分後・・・・・

僕とユリちゃんは二人でセラミック製のおろし金の周囲にたまったアロエを見ていた。

「なんかエロくありませんか・・・・」

ユリちゃんが言うとおり、2分前までただの葉っぱに過ぎなかったアロエは、妙にぬるぬるとした、エロい液状になっていた。

「(-_-)・・・・・・」

僕がすり下ろしたアロエに指を入れると、ぬめ~っとした液体が指にまつわりついた。

なんかすっごくヤバいものをつくってしまった気がする・・・・

だってこれから僕は、ユリちゃんの内股をはじめとする、こういうモノを塗るにはあまり適切とは思えない場所にこれを塗らなければならないのだ。

僕等二人は顔を見合わせた。

「レズビアンコースとお医者さんコースとどっちがいい?」

しかたなく僕はユリちゃんに尋ねた。

しかし、ユリちゃんはかまやつとは初対面で、まだほとんど口もきいていない。

当のかまやつも、何故か しらんぷりを決め込んで、リクライニングチェアに寝そべっている。

再度僕とユリちゃんは顔を見合わせた。

「まあ、ユリちゃんも処女って訳じゃないし、僕も童貞ってわけでもないから(=^∇^=)」

「そ、そうですね。これを塗るだけですもんね(=^∇^=)」

「そうだよ。それにこれは医療行為だから。合コンの王様ゲームでキスしたりするのに比べたら、何もやましいことはないし。それに閉ざされた空間じゃなくて露天で、まわりの人はみんな見ている訳だから、アロエは妖しくても、二人の雰囲気が怪しくなることはないさ!!」

「あははははは(^O^)」
「あははははは(^O^)」

僕等は二人で笑い、ユリちゃんはもうひとつのリクライニングチェアに仰向けに寝そべった。

僕は擦りおろしたアロエを別の容器にうつした。

ねばあ~

「やっぱり・・・・相当エロいですね・・・・」

ユリちゃんが粘りながら容器にうつっていく摺り下ろしアロエを見て言った。

「あははははは(^O^;)」
「あははははは(^O^;)」

「じゃあ、後からいこうよ。最初はお互い顔見てると恥ずかしいかもしれないし。」

僕はそういうとユリちゃんをリクライニングチェアの上に腹這いにした。

そうして、擦下ろしアロエを手にとると、ユリちゃんの太股の裏のくらげにさされたみみず腫れに塗りつけた。

「あっ・・・・」

ユリちゃんが妖しい声を出して体をビクンとさせた。

「うをいっ(>_<)」

僕は大きな声を出した。

「す、すみません・・・なんか予想以上にヌルヌルしてエロな感触だったし、冷たかったのでつい・・・もう大丈夫ですから」

ユリちゃんは顔を僕の方に向けながらそういったが、その顔から笑いが消えた。

「何でかい声でエロいとか、ヌルヌルとか言ってるんですか?みんな見てますよ(#`□´)」

気がつくと僕の後ろにかまやつが腕を組んで立っており、何故か上唇をヒクヒクさせていた。

そしてその後ろには、となりのテントのおばさんが、ナニゲにこちらを見ている。

おばさん。海は逆方向だよ・・・・

「い、いや、ユリちゃんが変な声出すから。」

「声がでちゃうのはしょうがないじゃないですかっ!!素肌の、しかも太股にこんなヌルヌルしたもの塗りたくられてるんだから。私のせいにしないで下さいよ。」

「そんなこと言ったって、クラゲなんかにさされるキミの方が悪いんだろ!!」

「何でもいいですからっ!!」かまやつが僕とユリちゃんのやりとりを中断した。

「早くすませて下さい。静粛且つ俊敏に。」

そういうとタープの下のリクライニングチェアに戻った。

「怒られたじゃん!!」

「怒られましたね。」

僕はユリちゃんの腕に擦おろしアロエを塗った。

今度はユリちゃんも変な声は出さなかった。

仰向けに戻ってもらうと、今度は脚に塗り始めた。

「でもかまやつさんは、大杉さんの彼女ですよね?」

「そうだよ。」

「ふ~ん。」

他の部分は総てアロエを塗り終わり、あとは内ももの付け根だけになった。

「じゃあ、今回のミッションで、もっともエロい部分の作業を開始するから。当然股を開いてもらわないとならないけど、毛とかはみ出してないだろうね?」

「ちゃんと処理してるにきまってるでしょっ!!」

「一応聞いただけだろ~がっ!!こうやって対面で股広げてもらって、毛がはみ出ていたりしても、お互い恥ずかしい思いするだろ~がっ!!」

「静にっ」

かまやつがリクライニングチェアの上から言った。

「また怒られましたね」

「まだ生理中だからしょうがないんじゃない?」

「なんで円さんがそんなこと知ってるんですか?」

「さっき、聞いた。今日終わるかと思ったらまだちょっと残ってたんで、海に入るのは明日からにするって。」

「なんで円さん相手だと、女の子は平気で生理の話をしたり、ヌルヌルを体にぬらせたりできるんでしょう?」

「知るかっ!!じゃあはじめるから。私を医者だと思って股を開きなさい」

「う~ん・・」ユリちゃんも流石にためらった。

「恥ずかしがるなっ!!こちらまで恥ずかしくなるっ!!」

「はい!!先生」

リクライニングチェアの上でユリちゃんが股を広げた。

内股に付け根のところまでみみず腫れが走っている。

「良し。ヘアははみ出てないな。」

「だからあ~。ちゃんと処理してきたっていったでしょっ!!」

ヌルリ

僕はユリちゃんの言葉が終わらないうちに擦りおろしアロエを内ももの下のほうにぬりつけた。

「あっ・・・・・」

「だ・か・らっ エロい声出すなっつーにっ!!」

「しょうがないじゃないですか!!こんなところに あっ!!

僕はもうちょっと上にアロエを塗りつけた。

「フフフ。これまでとは明らかに反応が違う!!内股は性感帯だな」

ユリちゃんの顔は真っ赤になっていた。

「は、はやくすませて下さいよ」

「安心しなさい。あとは付け根のところだけだから。まあ、ここが一番敏感そうだけどアロエ塗ってない股の中心をアロエ以外の液体で濡らしたりはしないように。」

「もう海水で濡れてますよ!!それより、みみず腫れのないとこまで触らないで下さいよっ!!訴えますからねっ!!」

ヌルヌル。ヌルヌル。ヌルリ。

「はあっ・・・・」

(-_-)(-_-)(-_-)(-_-)(-_-)

僕はユリちゃんにジャケットを貸し、それをかけてそのままリクライニングチェアの上で休むようにいうと、かまやつのいるタープに戻った。

「ずいぶん楽しそうにしてましたね。」

いつの間にかかまやつはサングラスをかけていた。

曇りなんだが・・・

「ははは。医療活動も楽じゃないなあ(^_^;)」

「医療活動だったんですか?その割りにはエロいとか、性感帯とか、医療活動らしからぬ声が飛び交っていたようですが。」

『イヤだな~。黙ってやってると「この人内心ではエロいこと考えてるんじゃないかしら?」とか不安になってくるでしょ?ああやって口にすることで、恥ずかしい気持から気をそらせてあげてるんじゃないですか。むっつりエロより明るいエロですよ』

「どうだか。大体、口調がいつもと違うところが怪しいですよ。」

「そうかなあ(^_^;)でも、気持いいみたいだから、キャンプ終わったらかまやつも大杉君とアロエ擦りおろして、摺りおろしアロエプレイしてみればいいじゃん。肌もきれいになるんじゃない?」

「イヤです。そんな事教えて、大杉さんが変態になったらどうするんですっ!!本命彼氏は性欲が強すぎるでもなく、弱すぎるでもなく、性的嗜好もノーマルなのに限るんですっ!!」

「では浮気彼氏は、変態くらいが丁度いいと?」

「そんなこといってません!!」

「なんなら私が、残りの摺り下ろしアロエでマッサージしてあげてもいいけど?生理で多少パンツが汚れていても、目をつぶっといてあげるから。」

「絶対お断りっ(`ヘ´)」

(-_-)(-_-)(-_-)(-_-)(-_-)

日はすでにくれかけていた。

キャンプでは、日暮れ前に夕食の準備をすませるべきだとおもうんだがなあ・・・

一体夕食係はいつになったら帰ってくるんだっ!!

To be continue.

Uploads on coming monday!!

see you (^_-)

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2005.10.03

キャンプにまつわるエトセトラー4-

おそるべき隊長一行の装備。空を舞うテント。そしてユリちゃんを襲うクラゲ事件!!

「よかった。無事つけたんですね」

かまやつがそう言ったとき、シュガケンとユリちゃんはまだ後部座席で寝ていた。小田君は車からでて、あくびをしながら背伸びをしていた。

「大杉君は?」

「今、キャンプ場の方見にいってます」

シュガケンをたたき起こしているうちに、大杉君が戻ってきた。

「もう一杯ですよ。はじっこの方に空きがありますけど」

僕はシュガケンを睨んだ。

「ほらっ!!ちゃんと時間通りに行動すれば今頃みんなの場所も確保できていたのに!!」

シュガケンにはシュミレーション能力がないのだろうか?

「まあ、場所があったんだからいいじゃないですか。とりあえずそこいきましょう」

僕等は車を駐車場に止めて、荷物をキャンプ場内に運んだ。

海岸のはじっこの方に場所が空いていて、そこに蚊帳付タープをはり、なかにテーブルと椅子、飲み物などが入っているクーラーをおくと外にはグリルを設置した。

その周辺には、シュガケンがティピー型テント、そしてユリちゃんに一人用のメスナーテントを貸してあげ、僕と小田君はノースフェイスの二人用テントに寝ることにして、それぞれのテントを設営した。

そしてかまやつと大杉君のテント。

およその準備が終わると、シュガケンの携帯がなった。

「隊長もうすぐ着くそうですよ」

隊長一行は漁協と話をつけており、キャンプを張るのはキャンプ場ではなく、漁港の方だという。

僕等は隊長一行を迎えにいった。

夏くさい草の匂いをかいでたっていると、いきなり大きなトラックがカーブを曲がって現れた。

ハーフコンテナを積んだ、コンテナ車だった。

こんな漁港にコンテナもってきて、何を積むんだろう?

そう思っていぶかしげな顔をしていると、僕等を通り過ぎようとしたコンテナ車がいきなりとまり、助手席の窓が開いた。

「よお~XX君!!(シュガケンの事)円君もきてたかっ!!」

「た、た、隊長・・・」

僕は愉快そうな顔をしている隊長の顔を見た。

「それハーフコンテナですよね?何を積んでるんですか?ジェットスキー?」

「ははは。ジェットスキーは後ろの連中がつんでるよ。これは宴会場」

「宴会場?」

「おお。中は部屋になってるのよ。冷房もきくんだぜ!!」

部屋に改造したハーフコンテナをコンテナトラックでひっぱってキャンプにくる男。

それが隊長!!

「君たちテントははったの?」

「はい、もう張りましたよ」

シュガケンが言った。

「んじゃ、俺達も準備すっか。昼は?」

「自分たちの分はもってきてます」

「んじゃ、昼くったらこっちこいや」

ブオ~とエンジンを吹かして進んだコンテナ車の後ろを見ると、コンテナにたしかにクーラーの室外機のようなものがついていた。

「すげえな。本当にクーラーがついてる」

「すでにキャンプではなくなってますね。あれはなんというか、軍隊です」

僕とシュガケンがそんなことを話していると、あとからまたランクルが何台もやってきた。

そのうちの三台は、ジェットスキーをつないであった。

「本当に軍隊みたいだ・・・・」

大杉君があきれたようにつぶやいた。

(-_-)(-_-)(-_-)(-_-)(-_-)

ぼくらのキャンプに戻ると、すでに僕等がキャンプを設置したさらに先にもテントが並んでいた。

あぶなかった。

魔人ケンチの携帯に電話するとあと10分くらいだという。

羽釜をバーナーの上にのせ、無洗米をその中にあけると水をどぼどぼと注いだ。

「炊飯器以外でお米炊いたことある?」

僕はかまやつに聞いた。

「あるわけないじゃないですか。私は昭和40年代後半の生まれなんですよ?」

僕はユリちゃんの顔を見た

「私は電子ジャーの世代です。」

悪かったな。電熱器に毛のはえたような炊飯器の記憶があって(-_-)

僕は米から指の関節一個分だけ余分に水をいれ、羽釜の蓋を閉じ、バーナーの火を最大火力にした。

「はじめは弱火じゃないんですか?」

すでにテーブルについてタバコをふかしているシュガケンが言った。

「色々調べたけど、最初から強火でやって、水がなくなってきたくらいに火力を落としたほうが失敗がすくないそうです。」

シュガケンは「へえ~」と言いたそうな皮肉な顔で僕を見た。

かまやつにもうひとつのバーナーで湯をわかす準備をさせ、湯が沸いたら築地で一袋かってきた削り節を命の出汁のように大量にぶち込んで、そのあとに刻んだ油揚げとほうれん草をいれて味噌汁をつくるように頼んだ。

そして僕は、グリルの炭火をおこすのに苦戦している大杉君と小田君のところに行った。

炭に着火剤をつけて火をおこしているがなかなかつかない。

僕はこの日の為に、使うたびにとっておいた割り箸を一束出し、まずは丸めた新聞紙をいくつか炭の上において火をつけた。

新聞紙に火がつくと、割り箸をばらして投入し、さらに火が大きくなったところで、上から追加の炭を投入。あとはもってきた団扇で猛然と扇いだ。

2分もしないうちに炭には火がつき、大杉君と小田君が「おおっ!!」と言った。

シュガケンがやってきて、赤く燃えた炭をのぞき込むと「凄いじゃないですか。こないだはこの半分の炭に火をつけるのに30分以上かかってたのに」と言った。

「いつの事いってるんですか。人間は日々進歩するんですよ。できなかったらどうしたらできるのか、必死に考えて次回にリベンジしてみせるのが人間なんです」

シュガケンはテーブルに戻った。

炭火がしっかりとおこっているのを確認して、僕はもってきた食材をやきはじめた。

炭火で焼くのははじめてだが、問題なく焼けた。

ご飯もうまくたきあげ、かまやつとユリちゃんもきちんとおみそ汁をつくりあげたところに、ケンチが彼女をつれてやってきた。

「ちわ~っす。」

「おせえよっ!!」

シュガケンが自分が起きられなかったのを忘れたようにケンチに言った。

「すいませんね。でも丁度ご飯もできててグッドタイミング♪」

「まだ少しかかるからテントはっとけ。」

シュガケンはこれまでなんどか、飲み会で女の子といい感じになりかけたところをケンチにさらわれている。

シュガケンにとっては、ケンチは同じオスとして目の上のたんこぶなので、僕等に対する態度と、ケンチに対する態度はあきらかに違う。

だが魔人は、そんなシュガケンの気持などまったく気にしていなかった。

気にしないから魔人なのだが。

ケンチがテントを張り終えると、丁度食事の準備ができた。

「うまいな。」

無責任リーダーのシュガケンが言った。

「円さんは口だけ大将かと思ったけど、ちゃんとできるんですね。」

はあ?

「うん。うまい。まさかキャンプの昼飯にこんなうまいもんが喰えるとは思わなかった。」

シュガケンが笑顔で言った。

他人がムカッっとくる事を言っている自覚はないらしい。

「いいんですよ別に無理しなくても。シュガケンさんの分だけ、コンビニでおでん買ってきましょうか?」

流石に僕のイヤミに気づいたのか、シュガケンは「おみそ汁おかわりしよっと。」というと席を外した。

(-_-)(-_-)(-_-)(-_-)(-_-)

一時間後。

隊長から準備ができたから遊びに来いとシュガケンの携帯に連絡が入った。

風がやや強めなので、留守番を残すことにして、僕とかまやつを残して全員が隊長のいる漁港へとでかけた。

やばい・・・・

これはジェラシー大王と化した大杉君の妄想をふくらませるのではないか?

「なんでいかないんだよっ!!」

大杉君がもってきたリクライニングチェアに寝転がりながら、僕はかまやつに言った。

「まだ終わらなかったんですよ」

かまやつがむくれて言う。

「何が?」

「生理にきまってるでしょっ(>_<)!!」

「生理なのにキャンプか?今夜テントに血のニオイが・・・」

「今夜にはもう終わりますっ!!本当はもう大丈夫だと思うけど、大丈夫でなかったら水着だとはずかしいからやめたんですっ!!」

「タンポンつっこんでおけばいいじゃん。」

「きらいなんですよっ!!」

「処女じゃあるまいし。」

「処女であろうとなかろうと、好き嫌いってもんがあるんですっ!!」

「ふ~ん。」

「ところで・・・」

かまやつが僕の顔をのぞくようにして言った。

「ケンチさんの彼女どう思います?」

「う~ん。まあ、性格はいいんじゃない?でもケンチはもっと面食いだと思ったけどなあ。ちょっと意外。」

「そうですよねえ~。ケンチさん背も高くて格好いいのに、ちょっともったいない感じがしますよね~。」

「かまやつなら、もったいなくないとでも?」

「そんなこと言ってませんよ。」

「まあ、一発やるならかわいいに越したことないけど、長く付き合うなら外見より中身のほうが大事なんじゃない?」

「私の中身が悪いっていうんですかっ?」

「いや、別に言ってないって。一般論でしょ。それにキミは大杉君ともう四年くらい付き合ってるでしょ?」

「五年ですよ。どうなんですかね?これって」

「どういう意味?」

「10代なら5年つきあって、結論でないのもしょうがないけど、もう私だって20代も終わりだし、大杉さんだって去年30歳ですよ。普通は結論がでていいんじゃないでしょうか?」

「結論は出てるけど、切り出すタイミングがわかんないのかもよ。長く付き合っちゃうと」

「そうかなあ~」

僕はそのまま寝たふりをした。

そしてマジで寝た。

そりゃそうだ。

シュガケンとユリちゃんは車の中でたっぷり寝ているし、小田君も仮眠している。

僕が一番寝ていないのだ。

しばらくしてかまやつの叫び声で目が覚めた。

「円さん!!大変ですっ!!テントが飛んでます!!」

僕があわててかまやつが指さす方をみると、ユリちゃんに貸してあげたメスナーのテントが本当に空を飛んでいた。

ありえね~(>_<)

猛然と駆け出すと、僕は風にふかれてコロコロと転がるテントを捕まえた。

周囲のキャンパーが笑っている中、テントを元の場所に戻したが、ペグを打ったあとがなかった。

ユリちゃんのテントを設置したのはシュガケンだ。

どうやらティピーテントしか設置したことがないので、ペグを打つのを忘れたらしい。

僕はペグを打ってユリちゃんのテントを固定した。

「円さん!!助けて下さい!!」

また、かまやつだ!!

タープの方を見ると、ポールが一本倒れかけていて、それをかまやつが必死に支えている。

僕はこれもペグを打ち直し、空模様もおかしくなってきているので、8本の張り綱も倍の16本にして、新たにペグを打ち直した。

「これで一安心だな。」

タープのポールを軽く蹴ってみたがびくともしない。

「あ・・・・」

またかまやつが、堤防の方を見て言った。

「あれ、ユリちゃんですよ」

確かにタンクトップビキニ姿のユリちゃんだった。

片足を引きずりながら、堤防を一人で歩いてくる。

僕等はそれを見ていた。

ユリちゃんの所まで走っていく気力がすでになかったのだ。

ようやくタープまでたどり着いたユリちゃんは半ベソでアロエの葉をもっている。

「どうしたの?」

僕がきくとユリちゃんは「クラゲにさされました」といって足をさした。

確かに左足と左手にみみず腫れのようなものがあった。

ユリちゃんの回りをぐるりとまわると、腕は大したことないが、足はお尻の方から内ももの上の方までみみず腫れなのがわかった。

「救難所とか言った方が良くない?」

「シュガケンさんが連れて行ってくれたけど、救難所のおじさんがこれはっとけって」

アロエの葉を出した。

おできにアロエの葉が効くというのは知っているし、僕も子供の頃何度かお世話になったが、クラゲの毒にも効くのか?

「で、シュガケンさんはどうしたんですか?」

かまやつが聞いた。

「みんなと一緒に、水上スキーやってます」

僕とかまやつは顔を見合わせた。

To be continue.

see you (^_-)

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2005.09.26

キャンプにまつわるエトセトラー3-

シュガケン、小田君、ユリちゃん、僕の4人を乗せて車は走りだした。

長老よっしーの家は行徳の駅からちょっと離れたところにある。

今回羽釜でご飯を炊くにあたり、当然の如く羽釜なんかつかったことのない僕は、長老よっしーに参加を要請したのだが断られた。

「なんであたしが、あなたがたの飯炊き婆をやらなきゃいけないのよ」

電気、ガス、水道などの社会インフラがまだ不十分だった時代に幼年期と青春を過ごした長老は、不便さを楽しむキャンプなんかには絶対いかないという。

これでご飯がきちんと炊けるかどうかはなはだ疑問な状態になったのだが、まさかキャンプに電気炊飯器をもっていくわけにはいかないし、ここは小学校の家庭科の授業でならった「水は指の第一関節まで」というのと、「はじめちょろちょろ中ぱっぱ」というおぼろげな米炊き歌を信じて羽釜で炊くしかない。

でも「中ぱっぱ」の後はなんだ?「おでん煮えても蓋とるな」?いや、絶対違う!!炊いているのはお米でおでんではない。間違っておぼえているぞオレ!!

まあ、これはかまやつとユリちゃんにやらせて、失敗したときには二人のせいにしよう。

すくなくとも二人が家庭科の授業で米炊きをならったのは、僕よりずっと後だ。

それはともかく、夜の12時に長老よっしーの家についた僕等をまっていたのはビールとだだ茶豆。その他数種類のおつまみだった。

さっそく仕事あがりのシュガケンが飲み出した。それに付き合い小田君ものみはじめる。僕はビールをのめないのでウーロン茶をもらった。長老も当然ビールだ。

「あのさ、もう12時過ぎているんだけど。明日は5時半出発だよ。5時には起きなきゃならないけど大丈夫?」

僕がいうと、すでにビールを一缶凄い勢いで飲み干したシュガケンが僕の顔を見て言った。

「何言ってるんですか。まだ一本あけたばっかでしょ」

ビール一本あけたら十分なんだが。僕の場合。

小田君も飲んでいるので、僕もつきあってウーロン茶を飲んだ。

午前二時。

僕は自主的に布団に潜り込んだ。

あと三時間半だぞ?

二時半になったとき、小田君がとなりの布団に潜り込んできた。

シュガケンと長老は、調子が出てきたのかけたたましい笑い声をあげて話していた。

(-_-)(-_-)(-_-)(-_-)(-_-)

眠りに入ったと思ったら目覚ましがなった。

となりの小田君とシュガケンはまだ起きない。

これはヤバイかもしれない。

僕が着替えていると小田君がおきあがった。

「時間ですか?」

「はい」

小田君はおきあがった。

一緒に歯磨きをする。

長老よっしーも起き出し、昨日のうちにつくっておいてくれたおにぎりを冷蔵庫から出してレンジにかけた。

流石は女子挺身隊出身者。(注:ウソです)出陣する男に食事を出すことをさぼったりはしない。

シュガケンはまだ寝ていた。

僕はおにぎりをくわえながら足でシュガケンの尻を蹴った。

「おきろっ!!」

「ううん」

シュガケンは起きる気がないようだった。そりゃそうだ。長老の話では1時間前まではのんでいたのだから、眠くて起きられないのと酔いでおきられないのとのダブルパンチなのは間違いない。だが、リーダーが約束の時間におきられなかったなんてことが隊長に知られたらタダではすまない。

「シュガケンさんおきて下さいよ」

むにゃむにゃ。

そうか起きたくないのか。

だったら死ねっつ!!

僕は片膝をシュガケンのあばらにずしんと落とした。

「うっ」

カエルがつぶれたような顔をして、シュガケンは目を覚ました。

「いてえ・・・なんかしたでしょう?」

「別に。目がさめましたか?」

「いや、眠い」

シュガケンは着替えずに布団に入っていたので、僕と小田君はこのヘタレリーダーをまず下に運んで車に押し込み、エレベーターで長老の家に戻るとワインほかの荷物をもって、車に乗り込み出発した。すでに6時半。

車のなかは、シュガケンの放つ酒のニオイでむんむんした。

小田君は控えてのんでいたので、酒のニオイはしないが、それでも眠そうだった。

「ユリちゃんは西船橋で拾えばいいんですか?」

僕はシュガケンにきいた。

「ん?」

「ユリちゃんです」

流石にいつの間にか車に乗せられ走り出している状況に恥を感じたのかシュガケンが起き出した。

「電話してみますよ」

シュガケンがユリちゃんの携帯に電話をかけた。

なかなか出ない。

出た。

「今どこ」

「あ?」

「そりゃ困った。とりあえず着替えて家出ろ。相談して電話するから」

まさか・・・・・

「まだ家だって」

シュガケンが悪びれる風もなく言った。

「家・・・・・」

僕と小田君は顔を見合わせた。

「来るんですか?」

「来ると言っている」

僕等はすでに西船橋についていた。

小田君は外を見ている。

シュガケンの電話がなった。

「うん。そう?」

シュガケンが僕の方を見て、「もう電車に乗ったそうですよ」と言った。

でもここでユリちゃんが来るのを待っていたら、早朝出発の意味がない。

「千葉まで来てもらって下さい」

僕は言った。

「千葉で待ち合わせ。僕たちも先にすすんで千葉でお茶でもして待ちましょう」

(-_-)(-_-)(-_-)(-_-)(-_-)

千葉駅近くのマックで朝マックしているとユリちゃんから電話が来た。

もう8時近い。

僕はシュガケンから携帯をひったくった。

「今、千葉駅につきました」

「朝ご飯は?」

「まだです。当然ですけど」

「コーヒーと紅茶どっち?」

「コーヒーがいいです」

コーヒーをテイクアウトして僕等は駅に向かった。

駅前でユリちゃんを拾うとコーヒーを渡し、車を館山の方向に走らせた。

「昨日、朝までのんじゃって」

ユリちゃんがそういいながらコーヒーのカップをあけた。

コーヒーの香りがシュガケンの体から放たれる酒のニオイを追い払う。

「昨日じゃね~だろ!!今日だろ!!」

「あ、そうかっ!!」

シュガケンはすでに寝ているので、初対面の小田君を紹介してあげた。

小田君は文句をいうわけでもなく、嬉しそうだった。

ユリちゃんは決して美人でもかわいいタイプでもない。

だが体全体から放たれる雰囲気が柔らかいので、相手を緊張させない。

敵意をもつのが凄く難しいというきわめて稀な女の子で、それは早朝に2時間近い遅刻をしてもかわらない。

得な性分だな。シュガケンとは違って。

房総半島に入ると、案の定渋滞につかまった。

シュガケンとユリちゃんは眠っていた。

小田君も眠っていないから、ここはがんばって起きていなければならない。

だが、京大の大学院を出て、将来のノーベル賞候補の一人になるのは間違いないと言われる彼は、ガンダムヲタでもないし、お笑いヲタでもないし、椎名林檎ファンでも、スティングファンでもピンクフロイドファンでも、僕がカラオケで歌わない理由の一つであるジャニス・ジョプリンファンでもない。

かといって、見た感じはどちらかというとぬぼお~っとした感じで、秀才にありがちなイヤミな感じはまったくないから、ダイビング仲間として付き合っているわけだけど、いざ二人っきりとなるとどんな話を振っていいのか、からきしわからなかった。

あたりさわりのない話をしているうちに僕も眠くなり・・・・・

ハッと目がさめたときには、車は道路からそれ、崖にむかって一直線。

「小田君!!」

目をあけた小田君があわててブレーキを踏んだ。

渋滞気味だったのでスピード自体が遅く、大きな反動があった訳でもなかったが、後ろの二人も飛び起きた。

「なんだ!!」

小田君は冷房の効いた車のなかで汗をかいていた。

「あ、あぶなかった・・・・・」

将来のノーベル賞はあの世でもらう事になるところだった。

「あそこにコンビニがあるから、駐車場に車入れて、小田君は30分くらい寝た方がいいよ。俺、飲み物買うから」

「はい」

コンビニの駐車場に車を入れると、シュガケンが「円さん俺コーヒー」と言った。

本当に役にたたないリーダーだ。

僕がコンビニからお茶とコーヒーを買って出てくると、小田君はシートをリクライニングさせて寝ていた。

他の二人もだ。

僕はお茶だけ取り出すと、コンビニの袋をバックミラーにひっかけガードレールにこしかけて携帯を取り出し、かまやつに電話した。

「今どこ?」

「海ほたるです。」

イベント女のかまやつは楽しそうだった。

「円さんはどこですか?」

「もう目的地まで10キロくらいなんだけど、小田君が運転中にねちゃってさ、危うく崖につっこむ所だったんで、今、コンビニの駐車場で寝かしてる」

「シュガケンさんに運転させればいいじゃないですか」

「ダメだ。あれは。出発の一時間前まで長老とのんでたし、朝も起きられなくてオレと小田君で運び入れたんだから。車に」

「役にたたない人ですねえ」

「30分くらいしたら走り出すから、時々電話してくれない?実はオレも寝ちゃってて気がついたら崖が目の前だったんで・・・・」

「わかりました」

「それから大杉君に聞いてもらいたいんだけど」

「はい」

「小田君寝かせないためにはなしかけておきたいんだけど、何の話ふったらいいの?」

電話の向こうで二人がゴニョゴニョと話し合う声が聞こえた。

「円さん?大抵の事にはついてこれるけどどれも浅い。でも遺伝子工学と脳神経学に関しては世界のトップレベルの話ができるそうです」

「A10神経とか、テロメアとかの話でいいの?」

ゴニョゴニョ

「それでいいそうです。それらの話を切り出せば勝手に一人でしゃべり出すっていってますよ。でも円さんすごいじゃないですか。文系なのにA10神経とかテロメアとかって。一体どこでおぼえたんですか?」

「エヴァンゲリオンと円谷プロの特撮ドラマ、サイバー戦士テロメアで」

「(-_-)・・・・・・・」

電話を切って今度はケンチに電話した。

「今どこ?」

「え~」

「?」

「すいません!!出たところですっ!!」

オイオイ。

でもケンチの家は千葉県内だし、目的地からは近いからいいや。

「1時にはつくと思いますけど」

「1時了解。ついたらご飯食べられるようにしておく。」

「すいません!!」

30分たったので、車を出すことにした。

30分寝た小田君はとりあえずは眠気も去ったようだった。

後ろの二人はあいかわらず寝ている。

ダメな奴!!

「あのさ、小田君。去年くらいサイバー戦士テロメアっていうのがやってたんだけど、テロメアって遺伝子学の用語でしょ?かまやつが小田くんは詳しいっていってたんだけど」

小田君の顔が急に輝きだした。

「テロメアですか?テロメアっていうのは染色体の末端にあって 細胞が分裂する時には必ずDNAの複製するんですが、遺伝情報を二倍にコピーしてから、これを一つずつ娘細胞に受け渡すんですよ。このDNA複製の時、テロメアDNAの末端部分は完全には複製されないんです。つまり正常な細胞では、テロメアDNAは細胞分裂のたびに短くなるんです。つまりテロメアには老化時計というか細胞分裂時計と考えられているんですけど・・・」

こうして僕等4人はかまやつ達がすでに到着しているキャンプ場に、無事着いたのだった。

To be continue.

Uploads on coming monday!!

see you (^_-)

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2005.09.23

キャンプにまつわるエトセトラー2-

19日に更新予定だったのが事情により遅れました。ゴメンナサイm(_ _)m

数日後、魔人ケンチから電話があった。

「キャンプの件ですけど」

「うん」

「彼女連れて行ってもいいですかね?」

「え?」

女の子と付き合っても3ヶ月しかもたない魔人が彼女を?

「ダメですか?」

「いや、テントと寝袋と椅子があればいいよ。タープも余裕あるし」

「全部あります」

「椅子は食事できるやつね」

「二人で仲良く腰掛けられるベンチスタイルのがあります」

「じゃあいいけど。でもなんで彼女を?」

「いや~。彼女に俺にはこんな感じの友達がいるんだってみんなを見せたいんで」

「ふ~ん。一応本気で付き合ってるんだ」

「なんですか一応って。僕はいつも本気ですよ。」

そういうが、どうも妖しい。

「あのさ~。それって彼女への友達披露っていうよりも、かまやつ対策?」

「うっ・・・」

やはり。

流石の魔人も、大杉君に誤解をうけるのはイヤらしい。

「まあ、正直に言うとそういう所ですね」

「ふ~ん」

「そういう円さんは大丈夫なんですか?」

「オレ?オレは大丈夫だよ。かまやつミレニアム婚計画の立案者だし、今回もその計画の一環だから」

「そうかなあ~。まあ、いいや。集合は昼前に現地集合でいいんですね?」

「うん。具体的にきまったらメール入れとく」

「了解です」

受話器をおくと、すぐにかまやつから電話があった。

「夕食がきまりました。大杉君の実家でチーズフォンデュの準備をしてもらって、あとは私がお野菜と肉を買っていくのでバーベキューで、ステーキと焼き野菜にしようと思います。」

「ああ、そんなに手間かからないからいいね。今ケンチから電話あったとこ」

「ケンチさんくるんでしょう?」

「彼女連れでくるってさ」

「え?」

電話の向こうで微妙に動揺するかまやつの気配が・・・・

「なんか彼女に友達を見せたいんだって」

「ケンチさんがですか?」

「うん。結構真剣に付き合ってるらしいよ。ケンチももう30過ぎたからねえ~」

「そうですか。絶対につれてこさせてくださいp(`~´;)q」

「いや、すでに来るっていってるけど」

絶対にです。逃がしちゃダメですよ。円さんだってケンチさんには色々酷い目にあわされてるんだし。この機会に・・・・」

なるほど・・・・

流石は額に「悪」の文字が浮かび上がらないのが不思議な女かまやつ。

彼女の前で、いつものように極悪モードになれないケンチをいたぶろうというのか・・・

「確かに・・・・そのアイデアのった!!」

「あと小田さんが円さんとシュガケンさんとスペシャルゲストのせていくっていってました。シュガケンさんのBMWには荷物のらないでしょ?」

シュガケンは、トラットリアを始めた時に、それまでのってたボンゴブレンディをBMWに変えたのだった。

おかげで一緒にダイビングにいくとガソリン代が高くて困っているのだが、シュガケンとしてはコーヒーショップとトラットリアという二軒の店のオーナーというか青年実業家は、ボンゴブレンディではいけないのだろう。

BMWを買う2週間前に、僕は酔っぱらったシュガケンが「やっぱリーダーはみんなの為をおもわなくちゃ。ベンツなんかダメ。みんながたのしめるようにボンゴブレンディ。これがダイビングインストラクターとしての正しい姿だよ」と言ったのを確かに聞いたのだが・・・・

「そりゃ助かるわ。じゃあ、うちで荷物積み込んで、シュガケン拾って、千葉の長老よっしーの家にとまらせてもらい出発する方向で」

「私と大杉さんは、海ほたるを通っていきます」

「ケンチはもともと千葉だから現地に彼女と直行と。これならお盆でも午前中にはつけるね」

「はい。ケンチさんの彼女、どういう人だか楽しみですね。フフッ・・・」

恐ろしい。ケンチの彼女が無事にキャンプを終えるといいが・・・・

翌日。

僕はシュガケンが白い制服を着て働くコーヒーショップに出向いた。

なべやかんに似て蝶のシュガケンだが、この制服を着ているのを見ると、何故か子供の頃にお絵かきした、「かわいいコックさん」を思い出してしまう。

いつものようにオレンジスムージーを頼んで、およその事情を話した。

「ケンチさんが彼女ですかあ・・・・危険だなあ・・・」

シュガケンもかまやつの企みに気づき、不安そうだった。

「ケンチさんには、かまやつが絶対つれてこさせてくれと言ってるの教えてあげたんですか?」

「絶対教えません」

「酷い・・・・」

「でも、僕が連れてこいっていった訳じゃないから。大杉君に誤解されないように本人がつれてくるっていったんです」

「でも、気をつけないと、とんでもない事になりますよ」

「大丈夫でしょう。年齢的にも結婚まで考えているだろうし、そういう彼女の前で、かまやつをジャイアントスイングしたり、電柱に昇ったりするとも思えないし。」

「そうかなあ~。不安だなあ~」

入り口のドアについている鈴がなり、お客が入ってきた。

「円さんお久しぶり!!」

僕の隣に座ってきたのはユリちゃんだった。

ユリちゃんはシュガケンの近所に住んでいる子で、以前この店でバイトをしていた。

友達と一緒にシュガケンがダイビングを教える事になり、その時シュガケンが20台前半の
女の子達なので、話が合うか不安だからついてきてくれと僕に言い出して、オープンウオーターの講習に付き合ったのだった。

人見知りしない明るいよい子だが、性格の良すぎるのが災いして20の時に付き合ってた
男に果物ナイフで腕を刺されたという、僕から見ると羨ましい過去をもっている。

そんな目にあっても、まったく人見知りせず、間合いのなかにするりと入ってくるユリちゃんは、僕から見ると仲の良いいとこみたいな感じで、一緒にいても気疲れしないので、なかなかのお気に入りだった。

「どうしたのさ。」

「円さんが来るってシュガケンさんがいうから来たんですよ」

「え?マジ?オレ、ストライクゾーンは28からなんだけど」

「残念!!私、まだ27だあ~」

「いや、一つくらいはこの際大目に見ても・・・」

「何勘違いしてるんですか(-_-)」

シュガケンがあきれたような視線で僕を見た。

「言ったでしょ。スペシャルゲストが来るって」

「ユリちゃんなんだ?」

「そう。あたし」

「ということはシュガケンさんが手をつけてしまったと」

「何をいうんですかっ!!」

シュガケンがいきなりうろたえた声を出した。

「いや、まあ、ほかの人ならなくても、シュガケンさんならアリかなと」

「やってませんよ」

「何を?」

「だから・・・・」

シュガケンはユリちゃんの顔を見た。

「次の日に彼氏がくるんですよ。お盆休みだけど、初日は彼氏が仕事なんで、キャンプ場で二日目に合流する事にしたんです。」

「残念でしたね。シュガケンさん」

「残念だったのはあんたでしょ!!」

「僕は単なる仲良しで、シュガケンさんのようにエロい願望を隠し持っていたりはしないですから。ね~ユリちゃん!!」

「そうですね。円さんからエロい目で見られた事ないし」

「私のどこがエロい目なんですか!!」

「ユリちゃんの胸を見る時とか」

ユリちゃんはなかなかの巨乳っ娘なのだ。

「確かに・・・時々チラ見されているような気がします。あたしも・・・」

「してないですよ!!」

「そうかなあ~」

(-_-)(-_-)(-_-)(-_-)(-_-)

シュガケンをからかい終わると、僕は店を出た。

家に帰りネットでイタリアのブティックワインを4本ほど選んで、長老よっしーの家に配送してもらうよう注文した。

長老には泊めてもらうお礼に好きなワインを一本あげる約束だ。

そしてお盆休みの前の日。

小田君のワゴン車に、調理道具とタープ、テーブル、椅子、テント、寝袋。それに松茸や、削った鰹節、昆布、昼の丼の材料に米を乗せ、仕事を終えたシュガケンを拾うと、僕等は市川にある長老よっしーの家へとむかったのだった。

To be continue.

see you (^_-)

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2005.09.05

キャンプにまつわるエトセトラー1-

時に西暦2000年。千葉県某所のキャンプ場。魔人ケンチが彼女をつれて復活する?!

西暦2000年のお盆2週間前。

シュガケンから電話があった。

「円さんお盆はなにしていますか?」

「一昨日まで中国だったんですよ!!帰ってきたばっかりで予定なんて入ってる訳ないでしょっ(>_<)」

「隊長おぼえてます?」

シュガケンが隊長というときは、彼のダイビング仲間のマスダさんの事だ。

若い頃、陸上自衛隊最強といわれる習志野空挺師団に所属していた彼は、もう50代半ばだが、建築関係の本業の合間にダイビングサークルもやっており、皆から隊長と呼ばれている。

建築関係の親方らしく、器のでかそうな物腰は男女を問わず人気がある。

去年、僕とシュガケンとヒロポンはキャンプ場で隊長夫妻と合流した。

キャンピングカーで犬をつれてやってきた隊長が、「夕食は何時にする?」と聞いたので、ダッチオーブンでローストビーフを焼くつもりだった僕は「6時ですかね。」と答えた。

隊長はその時間に合わせて、豚骨を縦に割ってつくったスープで皆の分のカレーをつくりはじめたが、僕の料理の方は炭に火がつくのに時間がかかったりして、思ったより時間がかかりそうな状況になった。

思わず「隊長。30分くらいおくれるかもしれません!!」と僕がいうと、隊長は「円君。僕はキミの申告した時間に基づいて、準備をしているんだぞ。作戦で、同時に攻撃をしかける予定の部隊の一方が、30分もおくれたらどうなると思う?」と言った。

確かに・・・・

作戦が失敗して、時間通りに仕掛けた部隊が全滅もしくは多大な被害を被ってしまう。

「失礼しました!!自分が考え違いをしておりました!!かならず時間に間に合わせるよういたします!!」

マタ~リとした秋のキャンプは何故かキビキビとした戦場に変わったが、僕等は美味しいカレーとローストビーフ、ポテト、焼きリンゴなどを時間通りに食べることができたのだった。

「おぼえてますよ。もちろん。」

僕はシュガケンに言った。忘れるはずがない。

「その隊長がですね、お盆に千葉の海沿いでキャンプするから、みんなもこないかっていってるんですよ。」

「はあ。」

「ジェットスキーも何台か持ち込んで、水上スキーもできるそうです。」

「おもしろそうですね。」

「行きますか?」

「皆に聞いてみましょう。」

「お願いします。」

翌日かまやつとシュガケンの店で会う用事があった僕は、かまやつにこの話をメールして、魔女系三姉妹やら、彼氏の大杉君と友人の小田君に聞いてもらうよう頼んでおいた。

「いでっちや、841は予定があって来られないっていってましたけど、私も、大杉さんも小田さんも大丈夫ですよ。」

翌日、シュガケンがオーナーをしているトラットリアで会うとかまやつが楽しそうにそう言った。

「チヒロとヒロポンはダメだそうです。僕は大丈夫ですけど。ケンチはまだ返事がありませんね。」

シュガケンは、スペシャルゲストを連れてくるという。

「誰ですか?」

「当日のお楽しみですよ。」

「じゃあ、かまやつ、大杉、小田、シュガケンさん、スペシャルゲスト、私ですね。とりあえず。あとは魔人が来るかどうかで。」

「テントは足りるの?」

「私と大杉さんは前にキャンプ行ったのがあるし、小田さんも、いつも車にキャンプ道具一式もってますよ。」

「シュガケンさんは例のコールマンのティピーテントがあるでしょう。ケンチもよくテントもってツーリングしているから大丈夫だと思います。あとはウチに一人用のテントと二人用があるから、スペシャルゲストにテントがなくても大丈夫でしょう。」

「シュガケンさんのテント、コールマンなんですか?」

かまやつがシュガケンの顔をマジマジと見て言った。

「キャンプと言えばコールマンでしょっ!!」

そう得意げに言うシュガケンに、冷ややかなまなざしをおくるかまやつに僕は目配せをした。

そこはつっこむなという合図だ。

「えっと、あとニッセンでテーブル付き5600円で買った蚊帳付タープがあるから大丈夫。でも椅子が4つだから、それだけは足りない分用意してもらわないとダメですね。」

「食事は?」

僕はちょっと考えた。

作るのは一泊なら、当日昼、夜、翌日朝だ。

前回のキャンプでは、昼をシュガケン、夜を僕、朝をヒロポンと振り分け分担したのだが、シュガケンは「今日のお昼はこれ!!」と、キャンプ場近くのスーパーでパックのおでんとおにぎりを買って、それを温めて出した。

ヒロポンに至っては、居酒屋でバイトしてますからと自信たっぷりだった癖に、何故かベーコンエッグ一つできないで、隊長にむっとされたのだった。

7~8人となると、この連中に任せるのは危険だ。

「こないだ羽釜買ったので、当日の昼と翌日の朝は私がつくりますよ。昼は車の渋滞とかで皆が一緒に食べれるとは限らないのでご飯を炊いて丼ものにします。朝は最近輸入物の松茸が安いので、これで松茸ご飯と豚汁つくろうと思いますけど。」

「朝から松茸ご飯か~。リッチだなあ・・・」

シュガケンは満足そうだった。

「じゃあ、夜は、私と大杉君が中心になって考えます。大杉君の実家、おかあさんがちっちゃなフランス料理店やってて、彼も調理師免許もってるから大丈夫です。」

「じゃあそういう事にしましょう。あとはケンチの返事待ちって事で、隊長に連絡しといて下さい。」

「わかりました。」

「あの~全然別の話なんですけど・・・」

突然かまやつが声のトーンを下げて言い出した。

「あたしちょっと相談したいことがあるんです。」

僕とシュガケンはかまやつの顔を見た。

「何?」

「大杉さんなんですけど、最近疑われているみたいなんです。」

「何を?」

「円さんとの関係を。」

「(・_・;)エ? な、なんで?」

「最近よくシュガケンさんのお店に一緒に行くから。」

「それはないだろ?小田君が年末うちに泊まったとき、かまやつと大杉君のミレニアム婚プロジェクトを立ち上げたのは聞いているはずだから。」

そうは言ったものの、大杉君がなんとなく僕を疑っている雰囲気は感じていた。

「そうですかねえ~」

シュガケンが面白そうな顔をして言った。

『うちのシェフも、「あの二人、感じいいじゃない。そろそろ決まるんじゃないの?」と言ってましたからねえ。』

そういう顔は、思いっきりしてやったりといった表情だ。

なんという奴!!僕とかまやつが大杉君に疑われるほど頻繁に顔を合わせるようになったのは、シュガケンが引き起こした「ブレア大戦」(注:年末公開予定)が原因だというのにっ!!

「でも円さんだけじゃないんです。」

かまやつがシュガケンの顔を見ながら言った。

「シュガケンさんもです。」

「え?なんで俺が。」

「時々かまやつの事をエロい目で見てるからじゃないですか?」

「みてね~よ(-_-#)」

「みてますよ。シュガケンさんは私に限らず女の子を食い入るような目で時々見てます。」

かまやつが責めるような口調で言った。

「みんなシュガケンさんのホークアイって、言ってるって」

「なんだよ。それ」

「気がついてないんですね。今度したら教えてあげます」

「いいよっ!!円さんはともかく、俺は関係ないだろ!!っていうか、俺よりケンチでしょ。疑うなら」

「ええ、当然ケンチさんも疑われています」

僕とシュガケンは目を合わせた。

「大杉君、ジェラシー王なんじゃない?」

僕が言った。

「ちょっとそんな感じかも。」

「早く決めちゃいなさいよ!!いつまでも結婚決めないからそういう風になるんだよ」

シュガケンがそういったが、欲望は人一倍あっても責任をとるのは何よりも嫌いな彼にそう言われるのは・・・・

「そうですかねえ~(_ _。)・・・シュン」

かまやつが悲しそうに言ってうつむいた。

あぶない!!これは罠だ!!

僕は気づいた。

「あのさあ~」

僕はかまやつのうつむいた顔を見ながら言った。

「それって大杉君がジェラシー王っていうよりも、かまやつが男癖悪い女って思われてるだけなんじゃない?」

「・・・・・」

無言で顔をあげたかまやつの上唇が久しぶりにピクピクしているのを僕は見た。

内心怒っている証だ。

「私のどこが男癖悪いっていうんですか?」

僕はまだ使ってないフォークを取ると、テーブルに出ているシュリンプサラダのエビをフォークにさして、かまやつの口の前に出してやった。

「そんなに上唇ヒクヒクさせないで。折角最近やらなくなったんだから。ほらエビをお食べ。」

かまやつは僕を睨みつけながら、僕が差し出したエビにがぶっと食い付いた。

「調理師免許をもっている大杉君がキャンプでいいとこ見せたら、夜テントの中で、ゆっくり話し合えばいいじゃん。結婚の事も含めて」

家に帰ると、僕はケンチにキャンプに関して決まった事をメールして、どうする?来る?と尋ねた。

もちろん最後にはこう書くことを忘れなかった。

「大杉君がケンチとかまやつの事疑っているらしいよ。」

もちろん僕とシュガケンも疑われていることは何もいわなかったのだが・・・

To be continue.

Uploads on coming monday!!

see you (^_-)

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