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2006.11.27

悪夢の香港癬→彼の失敗、彼女の島(6)

ようやくおちつきはじめた中国での生活だが・・・

僕のデスクは、三階事務所の総経理室の中にあった。

でも、そこにいるのは、日本とファックスのやりとりをするときか、様々な書類を処理する時か、工程表やら、工員の査定やら、ようするに経営者以外にはみせられないものを作成しているときだけで、それ以外は一階の工場事務所に二つおいてある来客用の椅子か、洗濯室にいた。

なぜ洗濯室にいたかというと、一つは工場の加工開始部分の窓が洗濯室にむけてあり、洗濯室からは、いつ下処理が終わり、加工が開始されるかわかったからだ。

もう一つは工場内部の人間関係の問題や、工員の不満などといった情報がここに集まってくるからだった。

社内の様々な情報が、市政府の管轄局にまわるルートはいくつもあり、そのほとんどは幹部職員が身内を工員として入社させ、その工員から、幹部職員を通じて、市政府というか党にあがっていくルートだ。

工場内部の人間関係や、サボタージュ情報は、正しいのも正しくないのも含め、このルートで流れている。

だが、このルートでどんな情報や噂が流れているかは、外国人の僕等には知ることができない。

一方で、洗濯室には、仕事が終わった時に、各セクションの当番工が、そのセクション全員の分の工員服をかかえてやってきて、替えの工員服をかかえて工場に戻っていく。

そこで一休みするときに、洗濯室のおばちゃんと世間話をしていく。

洗濯室のおばちゃんは、限りなく元気で人の良い30後半の、会社の運転手の奥さんだった。

工員達は、僕が採用の時に日本式の管理を行うのなら中国でも経験者は不要といって工場長以外の経験者を排除したので、みな20代前半から10代の後半だった。

彼や、彼女達からすれば、洗濯場のおばちゃんは、母親みたいなものだった。

彼女は単純といえば単純なのだが、まっすぐで、変にねじ曲がったところがないから皆に好かれた。

生産がはじまってから1時間ほどは僕は工場内にいるが、特に問題がないときは、ミーティングをすませてから洗濯室にいった。

そこでおばちゃんと世間話をしていると、工員の誰と誰が喧嘩していて、仲がよくて、誰がみんなから嫌われていて、その理由はなんなのか?ということや、勤務時間や食堂に関する不満などを事細かに知ることができたのだった。

おかげで、他の台湾系や韓国系の企業が、何度もストライキをおこされるなか、僕の工場は5年間1度もストライキをおこされることはなかった。

だが端から見れば、僕は「なんであの人は総経理室や工場事務所じゃなくて、いつも洗濯室でおばちゃんとお茶飲んでるの?」という事になるのだった。

日本人の間でさえそういう話がでたのだが、社長は僕のやっていることを理解していて「あれはあれでいいんです。工場の運営にも何も問題おきてないでしょう?」といってそれ以上は何も言わせなかった。

 

(-_-)(-_-)(-_-)(-_-)(-_-)

 

その日の午後、工場事務所にいくと、工場長以下生産管理課員は全員工場のなかで、残っているのは倉庫管理の女の子だけだった。

僕は工場事務所の来客用藤椅子に座って、ポットからお湯をついでお茶を入れようとしたが、ポットの中は空だった。

「チョビお湯もってきて」(日本語)

僕は女の子にそういってポットを渡した。

女の子はじろりと僕を睨むと、黙ってポットをもって、廊下の飲料用湯沸かしにお湯をとりにいった。

まっている間、僕は靴を履いたまま、左の足で、右の足の甲をこすっていた。

廊下に工場長の声がして、ポットをもった女の子と工場長が一緒に事務所に戻ってきた。

女の子はお茶を入れると、僕と工場長に渡した。

「チョビありがとう」(日本語)

女の子はじっと僕を睨みつけると言った。

「なんで私の事チョビって呼ぶのよ!!」これは中国語だ。

彼女は「お湯」とか「お茶」とか「ありがとう」といった単語はわかるが、日本語は話せない。

「だって似てるんだもん。」

僕は日本からおくられてきた、佐々木倫子の『動物のお医者さん』のコミックを見せた。

そこには主役の飼い犬、シベリアンハスキーのチョビの絵が・・・

「うわ~ そっくり・・・・」

工場長がそれを見て言った。

「似てないっ!!」

「そうやって怒るとますます似てるね。」

「似てる似てる。そっくり」

工場長が悪のりする。

「なんで私が犬と同じなのよっ!!」

「いいじゃん!!飼い主の言うこと聞くいい犬だし。可愛いし。しかもシベリアンハスキーは高い(当時)んだぞ!!」

「でも犬じゃない!!」

「そんな事は関係ない。中国人は犬を喰うかもしれないけど、日本人にとって犬は家族だから。」

「でもうちのチョビはお茶いれられますよ。」

工場長がちょっと可愛そうに思ったのか助け船を出した。

「でも日本語の理解力は犬のチョビと同じくらいかもよ。」

チョビはむくれた。

「大体キミの名前が悪い。チン・ナンなんて。」

「ちゃんとチンさんと呼んで下さいっ!!」

「イヤだ。だって陳さんは工場に3人もいるじゃん。それにチンというのは・・・」

「チンというのは何よ!!」

「日本語では男のあそこを意味するのだ。」

20になったばかりのチョビは顔を真っ赤にした。

工場長も顔を赤くしながら笑った。

「20になったばかりの女の子をそんなふうに呼ぶことはできないな。私は紳士だから。」

「じゃあナンさんって呼べばいいでしょっ!!」

「だってナンはインドのパンみたいな食べ物のことだもん。大体中国人の基本は漢字で3文字だろ?なんでお前は2文字なんだ?」

「知らないですよっ!!」

「じゃあチョビでいいじゃん。」

そういうと僕は急須にお湯を入れ、お茶をチョビのカップにいれてあげた。

「はいチョビ。」

チョビは僕を睨み付けて、ブツブツ言うと外に出て行った。

 

(-_-)(-_-)(-_-)(-_-)(-_-)

 

工場長と今週の原料入荷のスケジュールを打ち合わせているときに、工場長が僕の足下を見ていった

「さっきから何してるんです?」

「あ?」

僕は靴を履いたまま左足と右足をあわせてごそごそしていたのだ。

「なんかしらないけど、足が痒いんだよね。」

僕は靴を脱いで、ソックスを脱いでみた。

甲側は別になんともなかったが、足の裏にちょこっと皮膚がやぶれているところがあった。

「なんか踏んづけたかなあ・・・・」

そのとき、チョビと、工場付の通訳のダックちゃんが二人で手をつないで部屋の入ってきた。

ダックちゃんというのは、アヒル口のきわめて良く喋る女の子で今年大学を出たばかりだった。

良く喋るだけあって、日本語はなかなか達者で、頭の回転も速いが、かなりのおっちょこちょいだ。

「何してるんですか?」

ダックちゃんが日本語で僕に聞いた。

「なんか痒いんだよね~」

ダックちゃんはチョビに中国語で通訳した。

チョビが僕の足の裏をのぞいた。

「チチチ」と舌打ちする。

「なんだよチョビ!!」と僕がいうと、チョビが「シャンカンジャン」といった。

「シャンカンジャン」って何?

僕がダックちゃんに聞くと、ダックちゃんは自分の引き出しから分厚い中日辞典を引っ張り出し、辞書をひいた。

「え~とですねえ。みずむし?」

「えっ?」

僕はダックちゃんから辞書をひったくると自分でチェックした。

確かに香港癬は水虫と書いてある。

でもどうして?僕は生まれてこの方、一度も水虫なんかになったことはない。

「どう思う?水虫ってもっと皮膚がビリビリになるんじゃないの?」

僕の足の裏はほんのちっさな穴が皮膚にあいているだけだ。

それはちっさな水ぶくれがやぶけたようにしか見えない。

「さあ・・・もうちょっと様子みないとわかりませんねえ。」

工場長が言った。

「エイっ!!」

僕はいきなり足の裏でチョビのスネを蹴った。

「なにするんですかっ」

「こうすれば香港癬なら、チョビの足にもうつるだろ?そうでなければうつらない。」

「やめてくださいよっ!!」

チョビはそういうと泣きそうな顔をして、机からハンカチを出して部屋の外に出た。

洗濯室の水道で僕の足が触れた部分を洗う気らしい。

僕がダックちゃんの方を見ると、彼女はすでに工場長の向こう側に逃げていた。

「わかってますよ~。チンさんの次に私にやろうとしてるのは。」

ダックちゃんは得意そうに目をキラキラさせて「へへへ」と笑った。

「さすがは大卒。動きが違うな」

そういうと僕はソックスと靴を履いた。

 

 

To be continue.

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2006.11.19

悪夢の香港癬→彼の失敗、彼女の島(5)

中国の公安の制服はダサイ。

菜っ葉色の服で、デザインもなんかだぶだぶしていてすごいヘボだ。

帽子があるから公安だとわかるが、全体的に威厳なんかかけらもなく、帽子がなければ、1日5元で働く日雇いの労働者みたいな感じだ。

それでも警察は警察。

海外で警察官と事をおこすほど、僕はバカではなかった。

当時の一般家庭の家を見ていれば、警察の留置所がどの程度かは容易に理解できる。

中国では公安というのは、人脈や、金を使って友好的な関係を築くものであって、もめ事を起こす相手ではないのだ。

とりあえず僕は五階と六階の間の踊り場まで降りて、鉄格子のドアを間にはさんで公安を迎えた。

まだ若い公安は、民生委員のババアやおっさん達を押しのけて、ドアの前にやってきた。

僕はとりあえず、ビシッっっとした敬礼をかました。

相手が公安や、軍隊の時は、敵意がなければとりあえず敬礼!!

これ世界の常識ね。(そうなのか?)

公安も反射的に敬礼を返したあと、「標準語はわかるか?」と聞いた。

「一応。身分証明書の提示が必要ですか?」

「うん」

公安警察官はあきらかに外国人を相手にするのははじめてだった。

僕は部屋に戻り、外国人居留書とパスポート、それに念の為に名刺を何枚かもって、再び踊り場に降りた。

鉄格子越しにまず外国人居留書を渡した。

それは中国政府が発行したもので、中には生年月日や顔写真のほか、僕の所属企業や役職が記載されていた。

公安はそれを見ると、後ろにいる民生委員の連中に何かいった。

地元の言葉だったのだが、社命と役職がまじっていたので、「お前等こちらはXXのXXだぞっ!!」と言っているのがわかった。

残念ながら形勢逆転だな。

公安は、僕が不愉快な思いをした場合、しかるべきところに文句を言えば、自分があまり楽しくない目にあうことを理解したようだった。

「一応部屋の中を確認させてもらって宜しいですか?」

僕は「どうぞ」というと、鉄格子のドアをあけ、公安を入れた。

民生委員の連中も一緒に入って来ようとしたが、「公安だけだ。お前等の身分と調べる権限の有無は確認してない」といって鉄格子を閉めた。

「私はここにいるんで、ご自由に見て下さい」

僕は公安にそう言うと、鉄格子の向こうの民生委員をにらみつけた。

公安が室内に入ると、僕は名刺の一枚を民生委員のおっさんに渡していった。

「今後はなんか用があったら、会社に電話して秘書に話してからきてくれ。ちょっと調べれば、うちの会社がその辺の台湾人のつくったいい加減な会社と違うのわかるだろ。ここに住む届け出もきっちりしてあるからな。あんたらの検査なんかうける必要はないと思うし、あんた方にそういう権限があるかないかも外国人のオレにはわからんから。会社の方で必要なことだと言われるまであんた方を入れる気はないから。」

民生委員のおっさんは名刺を見ながら黙り込んだ。

悪のりした僕は、ババアにいった。

「あんた名前は?」

民生委員達は顔を見合わせた。

「民生委員なんだろ?人の部屋調べに来るのに、自分の名前も言わないでいいのか?名前も名乗らないで、いきなりやってきて、民生委員だ部屋調べさせろって、まるで映画の日本軍みたいだな。」

僕が意地悪そうな笑みをうかべると、ババアは「王です」とだけ言った。

「王おばさん。おぼえておくからな。」

公安が部屋からでてきたので、僕は「何か問題は?」と尋ねた。

「何もないです」

僕はうなずくと、鉄格子をあけた。

公安が階段を下りていくと、民生委員達もそれにつづいた。

しばらくして、階下で公安が民生委員をどなっているらしい声が聞こえた。

 
(-_-)(-_-)(-_-)(-_-)(-_-)

 

毎日2時間おきに粉塵が舞い降りる部屋であることだけでもうんざりだった僕は、この件で、完全にこの部屋に愛想がつきた。

工場の原材料について、最終的に受け入れるか返品するかの権限を握っている僕は、時として原料の納品業者から恨まれることもある。

結局もといたホテルのオヤジが事務所としているホテルでほとんど寝起きすることになった。

オヤジが来ると、その部屋を使うので、その時は粉塵のふる部屋に帰る。

1年の契約がきれるころ、僕はまた新しい部屋を探し出した。

静かで、警備員が常駐しているところ。

民生委員がいないところ。

いてもおしかけて「部屋の中を見せろ!!」などと言ってはこないところを探させた。

丁度会社から歩いても15分くらいの人造湖につくられた埋め立て地に、別荘が建てられていた。

主に香港や台湾の連中が、こちらに部屋や事務所を構えるための住宅街で、敷地はしっかりと壁でおおわれ、入り口には警備員が常駐していた。

南欧風の4階建てのアパートが7棟ほどあり、それとは別に3階建ての一軒家が湖に面した方に何軒かたっていた。

敷地内には樹木が植えられ、ちょっと中国にいるとは思えないくらいのロケーションだ。

アパートの3階に2LDKの手頃な部屋を見つけた僕は、早速見学に行った。

入ったところが大理石のDKで、正面に二部屋。右側にバスルーム。その隣にはキッチンがあった。

一部屋をワークルームにして、もう一部屋をベットルームにすると丁度手頃な広さだった。

これなら部屋のどこで物音がしても大丈夫。

前の部屋は、家に入ってまずしなければならないのが、部屋中をパトロールする事だったし、寝ていると隣の部屋から物音がしたようなとき、一々見にいくのが面倒くさかった。

もう広すぎる家はこりごりだよん(-_-;)

前の大豪邸の契約がきれると同時に、僕はこの高級アパートに引っ越しすることにした。

高級といっても日本円にしたら1ヶ月4万円ほどだ。

このころになると、会社のスタッフが仕事を憶えてくれるようになっていたので、仕事も楽になった。

1日16時間稼働になっても、家族持ちの工場長には9-5時までやってもらい、僕は昼から生産終了までを受け持つ。

清掃は生産管理スタッフが当番で監督した。

まあ、1日16時間なんてのは年に2ヶ月あるかないかなので、普段は遅くても7時くらいには帰ることができた。

大理石のLDには、街で輸出用につくられた赤い応接ソファを買っておき、これがすこぶる
座り心地がよかった。

バスタブが狭いのが玉に瑕だったが、キッチンもそれなりに広かったし、お菓子や缶詰主体だった免税店の品揃えにも、パスタなどが入り、しかも市内にできたアメリカ資本のホテルにはデリカテッセンができ、そこではソーセージやハム、チーズ類が売っていた。

しかもホールで売っているチーズ類は日本の感覚から比べるとずっとやすい。

乳製品好きな僕にとっては、これは嬉しかった。

街のパン屋さんでもまっとうな食パンが売られるようになり、僕はトーストに日本に住んでいた頃には考えられなかったほどのチーズをのせ、オーブントースターで焼いて食べた。

そのうちピザハットが出来、マクドナルドもできた。

味も日本とかわらない。

日本には、海外在住者にむけて、雑誌や新聞を配達してくれるサービスがあったのだが、それが中国向けの発送も受けるようになり、一週間おくれだが、毎日のように日本の新聞や雑誌がとどくようになった。

僕が中国に住み始めて4年目にして、中国は本格的な発展をはじめたのだった。

前のマンションからそのままやとっている執事(?)の仕事ぶりも実にすばらしく、新聞や雑誌を読んでほおっておくと、家に帰った時にはきちんとテーブルの上にのせてあるし、靴もきちんと磨いていてくれた。

お金の扱いにも、変なところは見あたらず、極めて正直にやってくれていた。

中国に来たばかりの頃、会社から帰ろうと表通りでタクシーを待っていると、タクシーがまったく来ず、しかたなくしゃがんでまっていると、目の前を逆さにつられたガチョウをもったおっさんが通り、びっくりしたのがウソのようだった。

経済発展ってすばらしいな(^-^)

そんな幸せな日々をおくる僕に、いきなり襲いかかったものがある。

あの忌まわしい香港癬だ・・・・・・

 

 

To be continue.

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2006.11.15

ゆんたくアクマちゃん54ーB型天使系?ー

先々週の土曜日に(3)を書き上げて月曜日の時間指定で更新予約、先週末はのんびり過ごしていましたが、金曜日になって更新されていないのに気づいた円海です(-_-;)

なぜだ~っ!!と調べたら、時間指定はきちんと月曜日になっていたけど、「記事の状態」が、「下書き」になっていたことが判明。

なんてこったい!!

なんだか2週ほど休んでいたり、再開されたと思ったら「どこで話がすすむんだよ!!」ってのが2週ほど続いたりしたわけですが理由があります。

「ネタ帳なくした・・・・」

いや、別にネタ帳がなくなったところでどうってことないんですが、問題がいくつかあります。

サブキャラの名前がわからなくなるとか、一応書き出してみたものの、一つの話にはまとまらないので、ほかの話のなかにエピソード風に差し込んだ話がどれかとか・・・・

まあ、全話読み直せばわかることですが、そんなことできるかっ!!

  

(-_-)(-_-)(-_-)(-_-)(-_-)

 

一方で最近の私は、きわめて人様の役にたつことをしています。

先月の事。

10年以上前からお世話になっているご老人が、「もう2年半も鬱病で良くならない。夜も全然眠れない。計算なんかもできなくなっちゃうし、私はもう死にたい・・・」とか泣きながら言ってきました。

丁度旦那さんが亡くなってから鬱がはじまったみたいで、病院行ってもちっとも良くならず、最近は気功やってもらってるけど、やっぱり良くならないのだそうです。

とはいえ、私の前で泣かれても・・・・・

とりあえず

「ああ、私も飲んでる薬の副作用で、計算があやしくなったんですが、銀杏の葉エキスのみはじめたら大丈夫になりましたよ。宜しかった少しおわけしましょうか?」と言ってみました。

「本当?私、効果があるものはもうなんでも試してみようと思うの」

そういう訳で、試供品でいつも私がつかっているGinkgold MAXとは別メーカーの銀杏の葉エキスが一瓶あったので、「一応お医者さんに相談してから飲んでくださいね~」といって、それを渡しました。

いや、歳が歳だしさ~。

私が飲んでるのいくつか袋にいれてあげて、なんかあったらイヤじゃないですか。

毒盛ったとか噂がたっても・・・

そうしたら、一週間くらいして、頭もすっきりしてすごくよくなった。今度注文するときに一緒に注文してくれというので、注文。

そして先週。

「円海さん円海さん。私ねえ、あの薬飲んでからあたまがもや~ってしてたのが治って、夜も眠れるようになってね~。字を書くときなんか、手が震えて全然関係ないほうにいっちゃったりしたんだけど、それも治ったのよ。この歳になるまで、人様にしていただいた事で、本当にありがたいと思ったことなかったけど、今度ばかりはありがたいと思って。本当にありがとうね。年末は何かお礼したいんだけど」と。

「いや、結構ですよ。ほら、昔、うちのモンがえらくお世話になったし。おかあさんの善行が帰ってきたんですよ。お気になさらず。でも本当に良くなってよかったですねえ~」

思わず悪魔には似つかわしくないことを・・・・・

「でもねえ~」というので。

「う~ん。未亡人になった事だし、せめておかあさんが30年若ければいいんだけどなあ~。身体で払ってもらえれば」

「あら、イヤだよお~」なんか嬉しそうな顔のおかあさん。

「でも私だって上は垂れてきちゃったけど下はまだまだ・・・・・」

 

結論。

人間頭が元気になると、シモも元気になるらしい。

シモネタは心のオアシス。命の泉であります。(なんか自分で書いていても意味不明)

(-_-)(-_-)(-_-)(-_-)(-_-)

そういえば、「植物のアウシュビッツ」とまで言われた我が家のベランダ。

今年の夏はバジルが見事に根付いて、ピザなんかつくるときにえらく重宝。

時期的に終わりそうなので、いまはジェノベーゼソースにして、ピザやパスタに使ってます。

これならばと先月末、近所の公園でやっていた植木市で、柚子と裸の薔薇の苗木を購入しました。

今回はマジメに黒土と腐葉土も購入。

適度に混ぜて、出汁用の煮干しを掃除したときに出た頭と内臓をミキサーで粉末にして、それも土に混ぜ込み、移植。

薔薇も柚子も見事に根付き、薔薇は裸の枝だったのが、ドンドン葉がでてきて、今ではこんな状況に。

そろそろ私もB型天使系 ̄m ̄?

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2006.11.12

悪夢の香港癬→彼の失敗、彼女の島(4)

先週は更新予約してあったのですがうまくいかず、金曜日に更新しています。先週分は右側Recent Postsの(3)です

 
 

階下の遠いところで、数人の声が聞こえた。

きた!!きっと一階のところで集合しているに違いない。

ああ、ホテルに住んでいればよかった。

ホテルなら保安要員がいるし、スタッフは一人残らず友だちなのだ。

ホテルを出たが為に、狂った中国人達に、中華鍋(いや、フライパンか)で料理されそうな勢いだ。

っていうか、まだ8時過ぎなのだが、これは一晩中続くのだろうか?

マジで鬱になってきたんですが・・・・

そんなことを思いながらも、僕の頬は思いっきりこわばっていた。

逃げ場がなくなったところにおいつめられ、言葉の通じない外国人に、唯一の出口でガンガンやられたことある人いる?

そりゃもう怖いさ。

半端じゃない。

声はやみ、3~4人の足音が、階段を上ってくる。

はあ~。

マジでホラー映画の世界だ。

僕は唯一の武器である熱湯入りバケツに手をかけた。

指先をつっこんでみるが、熱さのあまりすぐひっこめ、自分の口でしゃぶらなければならなかった。

これなら間違いなく、連中を撃退できる。

だが、そのあとは?

家族に熱湯攻撃をかけられた腹いせに、10倍くらいの中国人が押し寄せるかもしれない。

そうなったら食用油をまいて、階段に火をつけて封鎖するしかないな。

まあ、火が燃える中を突入してくるバカはいないし、突入してきたって鉄格子がある。

その鉄格子だって熱くなってるだろうから、とりあえず火が消えるまでは突入してこない。

火がつけば、消防隊が来るかもしれない。

この際、ドアを開けてあの気の触れたババアに身柄をとられるより、消防隊にもってかれた方がマシってヤツだ。

もっとも1.8リットルの食用油一つでそこまでできるかまったく自信がないのだが。

因みに、知り合いに電話をかけることも考えたが、会社はすでに誰もいない。

そして僕は、会社の人間の自宅の電話番号をまったく知らない。

だって、中国において、一般家庭に電話が通るのは、この一年後なのだ。

ああ、夜間トラブルがあっても、電話で助けをもらえないならやっぱりホテルにすんどきゃ良かった。

再度そんなことを思っていると、ズボンに白シャツといった、昭和30年代の日本人のような格好をしたおじさん二人と、先ほどのババアが五階の踊り場に顔を見せた。

僕は問答無用とばかりに、熱湯バケツを鉄格子の上にドン!!とのせた。

「ウェイウェイウェイ!!」

先頭の男が僕に声をかけた。

これは標準北京語だ。

電話かけるときの「モシモシ」に相当する言葉だが、この場合は「ちょっとちょっと」って感じになる。

言葉が通じるのか?

「なんだ!!夜に人の家の玄関ガンガンフライパンでたたきやがって!!」

僕は厳しい声で言ってみた。

数で負けている場合、勢いでもまけたら袋だたきにされかねない。

袋だたきにされなくても、こちらが弱気に出て、相手が勢いづいてしまえば、やばい事になる。

「標準語は話せるのか?」

相手の男がいった。

「少しな!!」

僕はこたえた。

「だったら、そのバケツを降ろしてくれないか?オレの言っていることわかるか?バケツを降ろしてくれ。俺達もフライパンはもってないから。」

確かにババアはフライパンをもってなかった。

うん。この男は話せるらしい。

僕は熱湯バケツを鉄格子から降ろしていった。

「お前等人の家に夜やってきて玄関をフライパンでたたきやがってなんだ!!強盗か!!」

強盗ってことはないかと思うが、とりあえず会話が成立するとなったら、こちらが何故水をぶっかけようとしたか相手にも理解できるようにしておかないとまずい。

「ちがう!!俺達は民生委員だ!!外国人が住んでいるというので確認にきた!!」

民生委員というのは、昔の日本の五人組みたいなもんだと僕は理解している。

自治組織みたいなもんだが、相互監視組織でもあると。

「じゃあわかったろっ!!かえれ!!」

「いや、家の中を確認させてほしい。」

「ダメだ!!お前等が民生委員だと証明できないだろ!!名刺やるから、明日会社に連絡して、会社が確認してからなら確認させてやる。そうでなければ公安局つれてこい!!」

因みにこの場合の公安とは、日本でいう警察官である。

もう一人の男が階下へ降りていった。

公安を呼びにいったのだろうか?

「この国では外国人が好き勝手に住んではいけない事になってるんだ。」

残った男が言う。ババアはその後ろにひかえていた。

「ちゃんと許可はとってある。居留証もある。本当に民生委員なら、確認できるだろう?なんでしてない?」

確認できるかどうかなんてわからないが、とりあえずそういってみた。

男は黙っていた。

やがて階下から階段を上ってくる足音がした。

先ほど降りていった男が、菜っ葉色の服を着た公安を一人つれて戻ってきたのだった。

 

 

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2006.11.06

悪夢の香港癬→彼の失敗、彼女の島(3)

先週の土曜日に書き終えて月曜更新の予約かけたら更新されてなかった・・・・

何故1年借りて2週間程度しかすまなかったかというと・・・

まずは爆発音なのだが、しばらくしてこれはマンションから200mほど離れた小山というか丘から、御影石か何かを取るために発破で爆破されているのだとわかった。

休みの日に家で寝ていると、2時間おきくらいにドッカ~ン!!と鈍い爆発音がする。

休みの日くらいゆっくり寝ていたいが、この爆音で9時には必ず目が覚める。

オマケに爆音から30分以内に土埃が来襲する。

中国のアルミサッシは日本のように密封性が高くない。

ほとんどは防御できるのだが、室内にも多少は入り込む。

というか、窓を開けてたら土埃が直撃する。

住み始めて3日目で、ベランダ側の窓はすべて開けておけないことが判明した。

一度、我が執事(ただのおっさんだが、気分を出すためにとりあえずそう呼ぶ)が洗濯を終えたところで停電になったので、「乾燥機が使えません。ベランダに干して帰っていいですか?」と電話で聞いてきた。

僕は何も考えず「いいよ。帰ったら自分で取り込むから」と言ったのだが、帰って取り込んだのは、洗濯する前より汚くなった洗濯物だった。

もちろんベランダは、毎日執事が綺麗に掃除してくれても、僕が帰る時には土埃で被われている。

爆発音が目覚まし替わりという状況も、東京生まれで東京育ちの僕には想像できなかったが、6階のベランダに干した洗濯物が、干したら洗濯する前より必ず汚くなってくるというのも驚きだった。

っていうかあり得ない(-_-;)

乾燥機があるから大丈夫だと思っていたのだが、昼間はしばしばというかほとんど毎日停電した。

仕方がないので僕は執事に命じて、5部屋あるベットルームのうちの1部屋を物干し部屋にすることで、この問題を解決した。

部屋がいっぱいあるって素晴らしい!!

 

 

ようやく洗濯問題を解決した僕だが、夜、部屋で日本から持ち込んだビデオを見ているとガンガンガンガンすごい音がする。

このあたりでは昼間は暑すぎる為に、建設工事などは夜間やることが多い。

だからまだ工事中の区画で夜間工事をしているのだろうと思ったのだが、なんか思ったより近い気がする。

僕の部屋は木のドアの外側に防犯用の鉄格子ドアがついていた。

しかし、この区画は五階と六階の間の踊り場から、持ち主の台湾人のものとなっているらしく、この踊り場の所も鉄格子がはめられており、鍵がかかるようになっていた。

もしかすると会社で問題があって、誰かがやってきたのかもしれない。

僕が木のドアをあけると、鉄格子の間から金属を金属でたたく、けたたましい音が聞こえてきた。

「ヒッ!!」

玄関の外の鉄格子をあけた僕がみたのは、踊り場の鉄格子のドアを狂ったようにフライパンでたたく40代半ばのババアの姿だった。

それはもうすごい形相で、鉄格子をフライパンで破壊するくらいの勢いで叩きまくっていたババアは、僕の顔を見ると、わけのわからない言葉を叫んだ。

怖い・・・・・

怖すぎる・・・・・・

これが虎やライオンだったら、イヤ、デーモンとか化け物だったらそれほど怖くない。

とりあえず油かけてマッチ落として炎上させてしまえば終わりだ。

だがキ○ガイ、いや、精神に異常を来している人を炎上させたら、間違いなく犯罪だ。

彼女がわめいているのが、土地の方言であることはわかったが、標準北京語ではなかったので、僕にはちんぷんかんぷんだった。

どう考えてもキ○ガイじゃないや、精神に異常を来している人にしか見えないので(っていうか、鉄格子とはいえ、人の家のドアをフライパンで叩き続けるという事自体、常軌を逸していると思う)とりあえず日本語で「なんじゃおめ~はっ!!」と言ってみた。

するとババアはまた何か言って狂ったように鉄格子のドアをフライパンで叩き続ける。

この状況をどう理解したら良いのだろう?

いや、理解をする以前に、僕の背中をゾゾゾっと寒いものが走った。

とりあえず六階の踊り場から五階へ降りる階段を被うように鉄格子が入っているので、こちらからは鉄格子の籠のなかに精神に異常を来したババアがいるように見え安全そうな感じだが、向こうから見れば檻のなかにいるのは僕のように見えるに違いない。

というか、実際雪隠詰めにされているのは僕の方で、あの鉄格子を破られたら逃げ場がないのだ。

このババア一人ならなんとかなるかもしれないが、ほかに精神に異常を来した仲間がいて、襲撃してきたらどうなる?

冗談抜きで、僕はゾンビの群れに襲撃され、アパートの最上階に籠城するまっとうな人のようではないか?

大体、あのフライパンからして、お前をこいつで料理して喰ってやるという意思表示なのかもしれない・・・

フライパンで鉄格子をガンガンガンガンと叩く音に刺激され、僕の脳みそも狂気の度合いを深めていた。

放火用の食用油をのぞくと、残念ながら武器になるようなものはこの部屋にはない。

プロパンガスのボンベは強力な武器だが、この部屋ごとぶっ飛んでしまう可能性が大だ。

ガスが下いくなら6階で栓を開けば五階におりていき、精神に異常を来したババアはガス中毒で死ぬかもしれないが、フライパンで鉄格子を叩いているから、その時散った火花とかで引火するかも知れない・・・・

(このときの恐怖があまりにも鮮明だったため、後には日本で買ったエアガンをバラバラに解体して、別々のスーツケースに入れて中国に持ち込み、その後現地で組み立てて、枕の下に常におくようになった。)

どうする?オレ!!

 

水だ!!ここはとりあえず水しかない!!

僕は室内に戻ると、掃除用のバケツをバスタブにおき、バスタブの蛇口をひねって水を注ぎ込んだ。

ドアの向こうでは、あいかわらずキ○ガイババアが、鉄格子をガンガンガンガン叩き続けている。

どう考えても常人ではなかった。

バケツに水がたまると、僕はそれをもって、踊り場に出た。

とりあえず鉄格子の上にバケツをおくと、キ○ガイババアは流石にフライパンで鉄格子を叩く手をとめ、僕とバケツを見た。

「うせろっ!!このキ○ガイ野郎!!」

僕が日本語でそういって、バケツを傾けはじめると、ババアはすごい勢いで階段をおりはじめた。

そのあとを追うようにバケツの水が落ちていった。

とりあえずババアは消えたが援軍がくるかも知れない。

僕は再度バスルームに戻り、今度はガス湯沸かし器を高温にセットすると、お湯が熱くなるのをまってバケツに注ぎ込んだ。

 

僕は戦争を始めるつもりになっていた。

 

 

To be continue.

Uploads on coming monday!!

see you (^_-)

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