ハイスクールはBE-BOP!!(上)
ごくごく普通の昭和の高校一年生だった僕を襲った人生最大のピンチ!!
当然の事だが、義務教育を終え、高校生ともなるとランク付けがなされる。
表向きはその高校の偏差値のレベルにより、成績の善し悪しでつけられるのだが、当の高校生には、それとは別の切実なランク付けがある。
それは自分の通う高校が、高校の不良度ランキングでどのレベルにあるか?ということなのだ。
例え成績の良くない高校であっても、不良度ランクが高ければ、制服で盛り場を歩く事になったとき、危険な目にあう可能性が極めて低くなる。
逆に不良度ランクが低ければ、盛り場を制服であるくのは、ライオンや虎が放されているサファリパークを車に乗らずに歩くに等しい。
喰われる事すらないものの、運が悪ければあっという間に不良度ランクの高い高校の生徒にかこまれ、人目につかないところで腹に膝蹴りの2~3発をかまされて、お財布の中のお金や腕の時計がなくなっていく。
偏差値ランクは、とりあえず50以上あれば、生活するにあたって大きな問題は生じないが、不良度ランクの低さは、楽しい高校生活をおくるには致命傷にもなりかねない。
自分の高校の不良度ランクが低く、同時に近所に不良度ランクが極めて高い高校がある場合は、自分の高校の制服が、シマウマ柄でないのが不思議に思えてくる。
そう、不良度ランクの低い高校の生徒は、肉食獣の檻に入れられた草食動物と同じなのだから・・・・
(-_-)(-_-)(-_-)(-_-)(-_-)
中野区にあった中学を無事卒業した僕は、都立の高校と私立の高校に受かった。
だが僕は私立高校にすすんだ。
都立高校にはプールがあり、私立高校にはなかったからだ。
まあ私立高校に入る金があるなら、その金で春休みの間に水泳教室に通って、泳げるようになってから高校に入学すれば良かったと今なら思う。
都立高は共学だが、私立校は男子校だったからだ・・・・・・・・
桜咲く4月。
電車が途中までいっしょの友人が僕に言った。
「あのさ、途中にでかい公園があるじゃん?あそこ帰りにいってみない?」
その公園は駅から見ることができた。
確かに桜が満開で、行ってみようかという気になる。
当時の僕は、学校の不良度ランクには無頓着だった。
昭和の東京の高校生として、「国○舘はやばい!!」という事くらいは知っていたが、僕の通学路も高校も、「シカン」と呼ばれたその高校からはめっちゃ離れている。
それに不良がたむろするのは大抵盛り場。
公園となると一般の人もいるわけで、要注意な場所という意識はまったくなかった。
で、僕と友人は学校の帰り道、途中で下車してその公園にいってみることにした。
駅をおりると友人はキョロキョロと周囲を見回した。
埼玉から通学している彼は、学校の最寄り駅以外の都内の駅に降りるのははじめてだったのだ。
公園は小高い丘の上にあり、そこまでは木の茂った山道のような斜面を登っていくことになる。
僕と友人は、頂上の公園までジグザグにすすむ、土に丸太を埋めた道を登っていった。
ようやく頂上にたどり着くと、そこは地面にタイルを貼ったモダンな公園だった。
中央には塔があり、山道を登ってきたとは思えないすばらしい景色だ。
あの塔に登れるのかな?
そんな事を思いながら塔を見上げている僕は、何か異様な視線が突き刺さってくるのを感じた。
なんだこれ?
そう思って視線がやってくる方向を見ると・・・・・
そこには長ラン、ボンタンのリーゼントという、当時のツッパリファッションの高校生が4人、僕等2人に思いっきりガンをとばしていた。
やばい・・・・・
友人はそれには気づかず、塔を見ている。
「おいおいXX(僕の高校の名前だ)の奴らがこんなとこきてるぜ!!」
4人の中の1人が僕に聞こえるようにいった。
やばい・・・やばすぎるよ・・・・
友人は先に行っていて、この声には気づいていなかった。
僕は彼らと目をあわせないようにして、彼らとは反対側に移動した。
その先には、駅につづく、登ってきたのとは別の道がある。
そして移動したとたん、僕は恐ろしいものを見た。
右に位置する4人と同じような格好した4~5人のグループが4つ、いや6つ、公園の奥に散らばってタバコをすっていたのだ。
そして彼らの視線は、すべてキョロキョロとあたりを見回す、埼玉の奥地からでてきた友人へと向いていたのである。
やばい・・・やばすぎだよぉ・・・
それまでの15年の人生で、これほどまでに怖かったことはない。
公園にたむろっていたのは、どれもオッサンのような、気合いがはいりまくった不良ばかりで、使いっぱしりみたいな、なんちゃって不良は一人もいないのだ。
しかも20人を軽く越える数。
喧嘩になったとき、中学を出たばかりの僕等が勝てる見込みなんて1%もない。
ボッコボコにされて、高校一年にして入院する可能性は100%だけど。
抵抗したところで、こんなところで乱闘すれば、すぐに警察に通報され、間違いなく入学後1ヶ月せずに退学だ。
っていうか、30人近い人数相手に2人では、宮本武蔵でないかぎり乱闘にはならない。
とりあえず囲まれて硬直しているところを、顔面にパンチをくらい倒れたら全員によってたかって蹴りをいれられ、あばらが折れて終わる。
僕等はすでに死んでいる(-_-)
不吉きわまりない想像を振り払って、僕は素早く決断した。
登ってきた道に戻ろうとしたら間違いなく最初の4人組に道をふさがれる。
左側には、駅へ降りる道がある。
なんとしてでもその道に逃げ込むしかない。
逃げ込めば道は二人が歩くのもやっとな山道だから、後ろから追いつかれさえしなければ包囲されてボコボコにされる可能性もない。
ひたすら追いつかれないように走ればいいだけだ。
相手はタバコすっているから、この道に逃げ込めさえすれば体力的に逃げ切れる可能性は高い。
道をおりれば20m程で駅だ。
幸いにもこちらは挑発行為はしていないので、そこまでおいかけてくる可能性は少ないはずだ。
使い走りみたいなのがいればそいつが追いかけてくる可能性があるが、幸か不幸か、相手は立派な不良さんばっかで、小物は一人もいない。
「おいっ」
僕は小さな声で友人に声をかけた。
「なんだよ」といって友人が僕をみると、僕は早足で左の道へ向かった。
「おい、何してるんだよ。どこいくんだよ」
馬鹿野郎!!そんなでかい声出したら、逃げようとしてるのがバレるだろ!!
友人はこの期に及んでも、この剣呑な雰囲気をまったく察知していないのだった。
バカだ!!こいつは本当にバカだ!!こんなヤツと友達にならなければよかった!!
僕がそう思いながら顔をこおばらせ、硬直した歩きでひたすら左の道へと向かうと案の定最悪の事態がおこった。
僕の右の視線の端には、友人がこちらを向いてうつっていたが、その背後にいた20名を越える立派な不良さん達が、腰をあげて僕等をめがけて、一斉に歩き始めたのだった。
田舎モノの友人は、それにもまだ気づかないで、「おい、どこいくんだよ!!」とでかい声で言っている。
僕はそれを無視して、早足で駅へとおりる道へと向かった。
「おいコラッ!!まてこの野郎!!」
僕の背後から凄まじい怒声がおこった。
公園にあがってきたところにいた4人組が、ぼくらに向かって近づいてきたのだった。
その声を聞いて、友人はようやく事態を把握した。
僕は更に足を速めて駅に向かっておりていく山道に向かった。
人生最大のピ~ンチッ!!
逃げ切れなければ確実に重傷か、退学だ!!
あと7メートル!!間に合うかっ(>_<)?
To be continue.
Uploads on coming monday!!
see you (^_-)
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