恐怖!!生鹿角酒・・・・・(その2)
風邪ひいたっす。更新は来週の予定。申し訳ござりませぬ(11.15)
階下で聞こえる異様な音。降りるとそこには血に染まったバカ親父が・・・
それから一週間後。
一階の店舗で、ガン!!ガン!!ガン!!と異様な物音がしだした。
僕が降りていってみると、親父が出刃包丁をもち、何かを一心不乱に叩ききっているではないかっ!!
な、なにを・・・・
そう思い近寄ってみると、件の鹿角である。
従業員に捨てるよういっておいたのだが、捨ててなかったのか・・・
親父はまるで刀を鍛える刀工のように、脇見もせず、異様な集中力で鹿角を出刃包丁でたたき割っているのだった。
丁度店は激しく忙しい時期で、何もこの時期にやらんでもと、誰もが思っていた。
邪魔な事この上ない。
しかし、当然の如く今だに血まみれの鹿角をたたき割りつづける親父の顔は真剣そのもので、僕でさえ口をはさめる代物ではない。
しかもYシャツには角から飛び跳ねた血がぽつぽつとついているし。
一体何が、この執念を生み出しているのであろうか?
勃起にかける男の執念?
一心不乱に角をたたき割っている親父をとめようかと考えた僕だが、結局やめにした。
まあ、30分もあれば終わるだろうし、何よりも血まみれの物体を、出刃包丁でたたき割っているおっさんに余計な口出しをするほど、僕はチャレンジャーではない。
なんといっても、この男は、若き頃、「蒲田のキ〇ガイ」といわれ、素人衆でありながらも、蒲田の8933の間でアンタッチャブル扱いされていた男なのである。
大体訳のわからない殺人事件が多い21世紀の日本。
「父親の鹿角きざみを注意した息子、鹿角とともに父親に刻まれる!!」などという新聞の見出しにでもなったら洒落にならない。
僕は血まみれになって出刃包丁を振り回す親父をほっておいて、三階での仕事に戻った。
(-_-)(-_-)(-_-)(-_-)(-_-)
30分どころか2時間後。
及川さんがやってきた。
彼女は僕と入れ違いに下に呼ばれ、そのあとずっと鹿角きざみの助手をやらされていたらしい。
「社長が一階で呼んでいます。」
僕は階段をおりていった。
そこには梅干しをつけるような広口瓶にはいった鹿角と、満面の笑みを浮かべる親父が・・・・
「わはははは!!どうだ!!これはうちの家宝にしよう!!」
瓶の底には、2センチほどの大きさにきざまれた鹿の角がたまっている。
どうやら砕いて焼酎の瓶にいれようとしたのだが、そこまで小さくはできずに結局及川さんに広口瓶を買いにいかせたらしい。
そして当然の如く、焼酎で一杯の瓶の底の方は、すでに鹿の角からでてきた赤い血がしみ出してきており、うっすらとピンクになっている。
もうこれは鹿角酒ではない。
鹿の血の焼酎割りだ。
吸血鬼の家でなら家宝になるのかもしれないが、人間の家の家宝には絶対にならん!!
いるかっ!!そんなもん!!何が家宝じゃ!!
「血が出て赤くなってるだろ~が!!だからちゃんと血を抜けといったろ~がっ!!こんなモン、家宝になる前に腐るだろっ!!」
僕がそういうとバカ親父は薄ら笑いを浮かべながら言い返した。
「バカたれ!!この血が効くんじゃね~かっ!!オレは現地のヤツに聞いてきたんだ。血がいいんだ!!わかんねえヤツは黙ってろ!!及川さん四階の冷蔵庫にしまっておけっ!!」
え?わたし?という顔をしたものの、焼酎の入った瓶を持ち上げて運ぶ及川さん。
重いのと、なかに血まみれの鹿角がはいっているのとの両方でイヤな顔をしている。
まあ、もっとも血まみれの方はあまり気にしていないかとも思うが。
それにしても、あんなグロいもん誰が飲むのだろうか?
どれぐらい漬けておく気かわからんが、絶対腹壊しそうだぞ。
そう思っている僕を尻目に、血まみれ親父は「さっ!!かえろっ!!」とのたまうのであった。
こうしてワイヤーのような産毛が生えた鹿の角は、鹿角酒というか鹿血酒となって社長室の冷蔵庫に家宝(?)として収容されることになったのだった。
To be continue.
Uploads on coming monday!!
see you (^_-)
