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2004.08.14

恐怖!!台湾夜話(上)

そして一年後。教授を説得して台湾旅行の許可をとった僕たち。だがそれは、僕の人生最大のオカルト体験のはじまりだった!!

そして春。ぼくらはめでたく4年生になった。

あらたに三年生を迎えたが、関係もよかった。

僕等のなかには先輩面するヤツがいなかったせいもあるし、五月の小旅行は河原でのバーベキュー大会にしたため、自然と協力しあうようになったのだ。

学園祭の屋台も去年で懲りているのでやめにすることにした。

三年はほぼ全員がなんらかのサークルかクラブに入っているし、何よりも僕等はやりたくない。

去年の団子売りの時、ハードボイルドな僕は、いきなりおばちゃんやガキ相手に「お団子いかがですかあ~」とやるハメになり、恥ずかしさのあまり、終わってから熱を出して三日間寝込んだのだ。

だが、学園祭の屋台をやらないですますためには、教授を説得しなければならない。

なんといってもゼミがはじまってから9年間にわたりずっとつづいている習わしなのだ。

僕とモトちゃんは作戦をたてた。

「先生。ご相談があるのですが」

髪をデビューに備えてオレンジに染めたモトちゃんが切り出した。

「なんだね。言ってみなさい」

すべての若者が丸刈りだった大日本帝国時代に青春を過ごした教授だが、モトちゃんのオレンジの髪については、何もいわなかった。

春の教授会で、「いや~先生のゼミは卒業旅行海外だったそうですなあ。羨ましい。うちなんか、一泊の温泉ですら学生の意見がまとまらず、結局中止でしたよ」などと言われ、教授的にはかなり鼻高々だったのだ。

「学園祭の屋台なんですが」
「うん」
「四年生は卒論やら就職活動がありますし、三年生も今年はほぼ全員がサークルか、クラブにはいっているので、人手がたりないのです」

教授は無言だった。

「実は去年も先輩方が手伝えないということでXX(ヘルニア友人)が友達をあつめて、なんとか屋台を組み立てた次第で」

「ん?そうだったのか?僕はしらなかったぞ」

教授は考えこんだ。

僕とモトちゃんはとりあえず黙り、教授が自分の口から、僕等が期待する言葉を言い出すのを待った。大先生に答えをおしつけてはいけない。自ら答えをださせるのだ。

「つまり、今年の学園祭への参加は無理ということだな?」

僕もモトちゃんも、内心やった!!と叫んだ。

だが、もちろんそんな事は表情には出さない。

「はあ、残念ですが。でも今日ご相談にあがったのは、卒業旅行についてなのです」

モトちゃんは、さっくりと学園祭の出店中止の話を終わらせた。さすがはゼミ長!!
(今年から、全授業通じて、一番出席率がよく、まじめに大学に来ていて、周囲の信頼もある彼が、ゼミ長になったのだった。髪の毛オレンジだけど)

「卒業旅行かね」

「はい。実は三年ともちょっと打ち合わせたのですが、やはり今年も海外にいこうかと」

「なにっ!!二年つづけて海外かね?」

それまでちょっと微妙だった教授の表情がいきなり明るくなった。

モトちゃんは「台湾ゲゲボツアー」という本を取り出した

「個人的には台湾なんかよさそうかなと思っているのですが。この本見てもけっこう格安ツアーがあるみたいですし、なんといっても台湾は親日国なのでいいんじゃないかと」

「台湾!!」

去年のゼミの時、生徒の一人が発表にあたって「人民」という言葉を使った。

それに対して教授は「人民は共産主義の用語だ。民衆とか大衆といった言葉を使うように」と珍しく注意した。

僕等の大学はイメージとしては右よりだが、生徒はほぼ全員がノンポリである。だが、教授ともなると違う。

大学も当時は台湾からの留学生は積極的に受け入れていたが、中国からの留学生は受け入れていなかった。

「はい。やはり今後のアジアを考える上でも、台湾の発展くらいは見ておいたほうがいいかと」

そんなことはもちろん考えていなかった。

僕とモトちゃんが「台湾ゲゲボツアー」を見て考えたのは「排骨飯が食べたい」ということと、「湖南料理のハトのメロン蒸しが食べてみたい」の二つだけだった。

だが、教授を説得する為の理由としては、「台湾の発展」とかいう言葉を使用しなければならない。

「そうか。台湾か。なかなかいい企画だな」

教授はすでに目をキラキラさせて笑みを浮かべていた。

きっと頭のなかでは「二年連続海外への卒業旅行ですか?それは凄い!!」と教授会で話題になるシーンがすでに描かれているに違いない。

かかったぞ!!

「ちょっと早いかとは思うのですが、先輩に連絡とっていただいても宜しいでしょうか。ツアー内容とか検討したいんで」

「わかった」

教授はすぐに研究室の電話を外線につなぎ、旅行会社をやっている先輩に電話をした。

「うちの生徒が今年は台湾に行きたいといってるんだ。もちろん僕も一緒だが。相談にのってやってくれんか?」

こうして僕等の卒業旅行は台湾に決まった。

だが、その時の僕は知らなかった。

この旅行から一年後には、仕事で中国に五年間も住むハメになることも。

その五年間、ほぼ毎日中華料理食べることになるって事も。

そして、何よりも、体験した自分自身でも信じられないような、オカルト体験をすることも・・・・

みなさん。

幽霊が本当にいるかどうかはわからないけど、オカルト体験そのものは本当にあるんです(>_<)


Uploads on coming monday!!
see you (^_-)

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