バラが咲いた
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それから私はベランダで植物を育てるのをあきらめた。
出張で年の1/3は日本にいなかったので、育てる事自体が無理だ。
そして4年が過ぎる頃。
自分自身の体がダメになった。
元気に出張から戻り、翌日には歩けなくなった。
幸いにも利尿剤を飲んだだけで、まっとうに歩けるようになったのだが、
病院に入院して検査をうけると、かなり衝撃的な事を言われた。
僕は日本を出たり入ったりの生活をやめ、日本国内での生活をするようになった。
(-_-)(-_-)(-_-)(-_-)(-_-)
そして去年の春、街角でバジルの苗が売っているのを見た。
バジルって買うと量が多くて、ほとんどダメにしちゃうんだよなあ~。
あれがベランダで育てられるといいのに。
一つ100円だし・・・・・
いや、ダメだ。絶対育たない。
私は買わずに家に戻った。
そして夜。
味噌汁の出汁用の煮干しを処理していた時。
煮干しから頭と中骨を外すのだが、外した頭と中骨は捨てていた。
しかし・・・・
これをミキサーで粉にして、土に混ぜたらどうなんだろう?
良く死体を埋めてバラを植えるときれいな花が咲くというじゃない?
私はその晩、頭と中骨をミキサーで粉にした。
翌日腐葉土と土、それにバジルの苗を二つ買って家に帰ってきた。
直径30センチほどの円形プランターに腐葉土を入れ、煮干しの頭と骨の粉を混ぜてその上から
黒土をかけて苗を植えた。
一つはダメになってしまったが、もう一つは立派に育って、その夏から秋にかけて、私は
このバジルをつかってピザやパスタを楽しんだ。
後に本で読んだところによると、江戸時代、九十九里浜では大量の鰯が捕れたため、余った分を
畑にすきこんだ。そのため、九十九里界隈の土地は豊かであったとか。
私の直感も捨てたものではないねえ。
自信をつけた私は、その年の秋に、公園の植木市でバラの苗と、実が三つほどついた柚子を買った。
そしてまたもや腐葉土に粉にした煮干しの頭と骨を混ぜ込み、大きめの鉢に植えたのだった。
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